近鉄が三重県に県内最大級のメガソーラー

近畿日本鉄道三重県の伊賀市ゆめが丘に容量15.5MWのメガソーラー「近鉄伊賀ゆめが丘ソーラー発電所」を完成させたと発表。
年間売り上げ約6億6千万円を見込んでいるとしているので、昨年度の単価37円が適用されていると予想します。

当初は公園や教育施設などを計画していた所有地の土地を転用して、23万㎡に同容量を設置したということ。パネルメーカーや施工会社などは明らかにされていません。

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同社は2013年9月にはじめの太陽光発電施設を志摩市に建設。これは同社が所有する娯楽施設に建設した「近鉄志摩スペイン村ソーラー発電所」です。中地方出身の筆者は子供時代に行った記憶もあるのでなんだか哀愁を感じていたのですが、スペイン村とはちょっと離れた同社所有地に設置されているようです。
三重県はエネルギー政策課が三重県次世代エネルギーパークの紹介を行っており、見学ツアーもできるようですよ。
地方のレジャー施設での太陽光発電の有効性はいかにというコラムも以前書きましたが、社会見学などで集団客を集めるのには、確かに有効かもしれませんね。
ただ、もともとの施設の魅力にちょい足し程度の効果な気もするので、もともとの施設に集客力がないのであればちょい足し効果もあまり無さそうな気もします。

脱線しましたが、近鉄はこのほかにも大分県、奈良県大淀町の太陽光発電施設が今年3月に稼働開始、そして4箇所目となるゆめが丘のメガソーラーの容量をすべて合わせると、約24・4MWになるといいます。

土地を持っているって、強いですね~。
参考

地方のレジャー施設で太陽光発電は有効か?

朝日新聞のデジタル版から、九州にできた新しいメガソーラー2つの記事が出ていました。

空港跡地でのメガソーラーはすでに「あたりまえ」

一つは鹿児島県の空港跡地。枕崎市の旧枕崎空港の12万9000㎡の土地に、約3万3500枚のパネルで8.2MWの容量ということ。
オリックス九電工が出資する事業者が市から同地を借り受け、事業を行います。
この空港は1991年に全国初のコミューター空港として開港したそうです。ちょっと淋しい気もしますね。
このように地方の閉鎖された空港や、利用していない滑走路を使った太陽光発電は前例も多いです。

レジャー施設のメガソーラー設置で「人を呼べる」のか?

もう一つは宮崎県の延岡市北方町のレジャー施設「ETO(えと)ランド」。4万2300㎡のスキー場跡地に出力2MWの太陽光パネルを設置したのだそう。
同様に地方のレジャー施設での太陽光発電はハウステンボスの例などもあります。

9月中に稼働するということでまだグーグルマップの航空写真には反映されていませんが、既に設置している風力発電の風車は、影をはっきり確認することができます。「ETO(えと)ランド」にはスキー場が2箇所あるようですが、どちらに発電所を設置するのでしょうか?

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土地を所有する同市は「観光面にも寄与してくれるのでは」というコメントも出していましたが、今やそこらじゅうにある太陽光発電施設、珍しくもなんともないです。太陽光発電で山奥に人を呼ぼうなんて、なんだかちょっと甘いな、なんて思ってしまいますね。

それよりも、4.2haもの土地あるのであればもう少し規模を大きくできなかったのかな、とも思います。土地の形状にもよりますが、1~1.5haあれば1MWが設置できるといわれています。
資金がないのであれば地元で投資ファンドなんかを募る手もあるのではないでしょうか。
とはいってもすでに九州電力での設備認定が回答保留状態なので、今更足せませんが。

ハウステンボスの太陽光発電

長崎県佐世保市にある「ハウステンボス」が、テーマパークから2kWのの位置にある所有地に合計2.1MWの太陽光発電施設を建設すると発表しました。
この土地は駐車場跡地で、「ハウステンボスが全盛期の頃は、この駐車場にもいっぱいの車が停まるほど来場者がいたのかなぁ、、」なんて考えると物悲しくも感じますが、自社の所有地を使った事業でもあるからか総事業費が約5億円と、キロワット換算23.8万円、かなり安く施工ができる見込みだそうで、年間8000万円の収入、初期費用の回収は6年と、収益面では十分満足できる事業になりそうです。