慧通信技術工業、産業用オフグリッドシステム販売

産業用を中心とした太陽光発電の出力制御2016年度の売電単価引き下げとグリーン減税の打ち切りなど、ネガティブなニュースが多いですが、慧通信技術工業が「8.75年で投資回収ができる」とする産業用オフグリッドシステムを販売すると発表しました。

例として40kWの太陽光発電システム+28.8kWhの蓄電池で設置費用は約1806万円(太陽光発電で換算してシステム単価約45万円/kW)という内容になっています。
太陽光発電の価格が産業用で25〜35万円/kW程度、蓄電池の価格は住宅用の参考値として16〜30万円/kWhとなっているので、価格的にはまずまずといったところです。

ただ報道では40kWで

年間発電量は平均約7万2000kWhで、電気料金の削減額は年間約206万円、投資回収は約8.75年

としているところが少し疑問が残る部分です。
太陽光発電の設備利用率は産業用で14%、高く見積もって15%程度。
年間発電量は1126〜1314kWh/kW程度となっているため、40kWだと5万kWh程度になります。計算が合いませんね。

仮に経年劣化を無視して年間5万kWhと見積もって、25年間稼働、単価20円の電力を相当分削減できるとした場合で18年ちょっとで初期費用を回収、25年間で700万円程度プラスが出るという計算になります。

もちろんこの数字はかなり楽観的な数値ですので、メンテナンス費、蓄電池の買い替え費などもろもろの経費が年数を重ねると出てきて、20年で初期費用を回収できればラッキーかな、というところかもしれません。

太陽光発電だけであれば自家消費率を高めれば電気代削減分だけでも15年もあれば初期費用回収ができますし、その後寿命まで10年近く電気代が大きく下がるので、自家消費用の設備や商品が増えてくることに関しては今後のトレンドとして間違いないかと思います。

太陽光発電と蓄電池(製品情報と選び方、価格相場や収支など)

参考

オフグリッドのロックフェス、沖縄、中城城跡で

3月21日、世界遺産「中城城跡」の特設会場で、太陽光発電を利用したロックフェスが開催されます。同フェスは世界初のオフグリッドシステムを採用し、すべての会場に設置されたソーラーパネルから発電した電気を利用したクリーンなフェスを目指すとしています。

登場するアーティストは、MONGOL800、シャオロン・トゥ・ザ・スカイ、ギターウルフ等。フェスの実行委員長を務める「シャオロン・トゥ・ザ・スカイ」のギターボーカリスト・當山貴志さんは「慧通信工業が開発したパーソナルエナジーにより沖縄で取れたての太陽光でクリアなサウンドを提供する」と話しました。

10時開場12時開演、チケットはイープラス、ローソンチケット、楽天チケットで取り扱われています。

参考

ネクストエナジー・アンド・リソース、名古屋大学とオフグリッド(独立蓄電型)太陽光発電システムの研究

名古屋に本社を置く、ネクストエナジー・アンド・リソース株式会社は、名古屋大学大学院環境研究科高野雅夫研究室と共に、商用電源を一切利用しない「オフグリッド(独立蓄電型)太陽光発電システム」に関する共同研究を開始すると発表しました。

その研究方法とは、愛知県豊田市旭地区の住宅に「オフグリッド太陽光発電システム」を設置し、実際の家族が生活するというものです。同社は、自社製の太陽光パネルをはじめ、Concord社製の蓄電池を提供し、その他部材も含めたシステムの開発・検証を担当します。

実証実験の主な目的は、独立電源のみによる生活を検証する事と、ユーザー側のデマンド・サイド・マネジメントによる停電回避方法の開発です。

実験から得られたデータを活用する事で、オフグリッドシステムの効果や問題点を明らかにすると同時に、より顧客のニーズに合った蓄電型太陽光発電システムの設計へと生かします。

参考

カナディアンソーラー、拠点のカナダ、オンタリオ州でマイクログリッドセンター開設

マイクログリッドのための研究が世界中で始まっています。

カナダオンタリオ州に拠点を置くカナディアンソーラーは、オンタリオ州の一部資金援助のもと、マイクログリッドテストセンターを開設した発表。マイクログリッドの開発を進める優秀な専門家を集め、マイクログリッドソリューションテストや、システムソリューションの設計とスマートグリッドの評価サービスを行っていきます。

「公益事業、大学やカレッジ、コミュニティ、マイクログリッドソリューションの開発に従事する企業に共有可能なサービスを提供するため、共同研究者とともに取り組みます」ということですが、拠点のオンタリオ州での雇用創出などにも積極的に取り組んだカナディアンソーラー。拠点の自治体との関係づくりに積極的なのは、ソーラーフロンティアの姿ともかぶります。

カナディアンソーラーのプレスリリースから

新しいマイクログリッドソリューションは、再生可能エネルギーシステムを既存のマイクログリッド、オフグリッドインフラに組み込む為の試験や、開発を行うオンタリオ州のスマートグリッド産業の競争力を向上します。マイクログリッドテストセンターによって、ファースト・ネーション(カナダ先住民)、オンタリオ州北部の遠隔地や鉱山プロジェクトは、直接的な恩恵を受けるでしょう。

参考

太平洋の諸島、太陽光発電で電力を100%まかなう!

ニュージーランド領の小さな嶼群トケラウはハワイとニュージーランドの中間に位置し、1500が住むと言います。
これまで電力はディーゼル発電に頼っていましたが、環境負担と運送コストの負担を解決するため、今回の太陽光発電の導入に踏み切ったと言います。

施行はニュージーランドのPowerSmart Solar。750万米ドル(約6億円)をかけて1メガワットの太陽光発電システムと蓄電池を設置するこのプロジェクトは、今年6月から工事が行われていました。

3つの太陽光パネル+蓄電システムからなるこのシステムは、どれもオフグリッド(独立型)電源では世界最大規模ということです。

今後、ディーゼルの購入輸送に充てていた予算は、社会福祉に回せるという事で、小さな島などの電力確保が難しい場所にとって、太陽光発電は電力供給の様々な問題を一括解決してくれる頼もしい手段だと再確認できますね!

参照元