神奈川県・新電力で、電気代1.5億円節減

新電力の切り替えや太陽光発電施設への屋根貸し時事業などにまっさきに取り組んで成果を上げている神奈川県の事例をご紹介します。

前年に新電力のエネットへの切り替えをした施設を含めて、今回県施設の実に9割を占める245施設に新電力を導入し、電気代の節約は金額にして1億5000万円に上ると報道されました。

今回契約した新電力は、以前と同じくエネットを始め、丸紅ミツウロコグリーンエネルギー、F-Powerの4社です。

ミツウロコグリーンエネルギーは風力発電施設を全国に持っており、最近では茨城県潮来市のメガソーラー(14MW)事業への参加も記憶に新しいです。(ただ、このメガソーラーは固定価格買取制度を利用して東京電力に売電されます。)

丸紅大分81.5MW三重県/愛知県の木曽岬干拓地に48.7MWのメガソーラー事業を発表していましたね。(ただ、こちらも電力会社に売電されるとのこと。)

少し先の話になりますが、丸紅のように大規模なメガソーラ―を次々に建設している事業者(SBエナジーや三菱商事など)が20年の売電期間後はこのメガソーラーを新電力としての電力販売に充てることも想定されているのでしょうか。

新電力への切り替え進む

新電力」とは、従来の寡占的経営をしていた電力会社に対して、それ以外で電力を売っている「特定規模電気事業者」の事だそうです。

経済産業省の一覧を参照すると、現在72社が登録されていて、高圧契約の需要家を中心に電力の供給を行っているんですね。
新電力の会社名を見ると、「太陽光」や、「グリーン」といった、エコなエネルギーを提供してくれるであろう会社の名前もちらほら。

横浜の横須賀市は市内72の学校の電力をエネットという新電力会社との契約に切り替え、14カ月で約2400万円もの電気代削減になる予想だそうですね。
エネットはNTTファシリティーズ、東京ガス、大阪ガスが共同で設立した会社で、天然ガスを中心に太陽光発電所、風力発電所も併せながら、クリーンなエネルギーを提供する、とHPには書いてありますね。

余談ですが神奈川県は、藤沢市とパナソニックの共同事業の「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン(Fujisawa SST)」や、「屋根貸し事業」など、エコな取り組みに活発な県というイメージがあります。
昭和シェルの「サービスステーションにソーラーパネル」という取り組みも、真っ先に神奈川県のSSに設置していることを見ると、そういった動きを起こしやすい環境があるのでしょうか?

現在は高圧の電力需要家にのみ開かれた自由化部門ですが、小規模事業所などの低圧や、家庭などの電灯契約の需要家へも供給が拡大できるよう、法改正などが進んできているそうです。

参考