成田スカイアクセス沿線の未利用地に太陽光発電

千葉県の企業庁が、成田スカイアクセス沿線の未利用地を発電事業者に貸し付けることを検討しているのだとか。

同庁によると、県営の鉄道などが計画されながらも計画がぽしゃったような用地が、約24haもあるのだとか。これだけの面積があれば、15~20MW近くは設置できると考えられます。
平均幅員12.5m、全長は15kmという、線路を通す以外に使い道が無いような独特の土地の形状ゆえ、いままで特に使い道がなく放っておかれたようですが、太陽光発電をするにはぴったり!

線路内に太陽光発電を設置する実証実験なども行われている昨今、鉄道用に取っておいて使わなくなった土地は、結構多いようで、こうした土地が太陽光発電設備のために利用される例がどんどん増えてきそうです。

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線路内に太陽光発電??今月から実証実験も

大規模な太陽光発電を設置する土地が少ない日本では、水上や廃棄場跡地など、他に利用できないような土地を有効活用する方法が日々開発されています。

鎌倉市にある太陽光関連のコンサルティング会社「フルーク」が開発し、特許出願も済ませたというのは「鉄道路線内にパネルを設置する」というもの。

鉄道会社による太陽光発電事業はこれまでにもいくつかお届けしましたが、”線路内”に設置するというのは聞いたことがありません。
同社によると、線路内への太陽光発電の設置には土地活用のほかにもメリットがあるそうで、整備された安定性の高い土地ゆえ設置の際の手間やコストが低減されること、さらには送電に既存設備を使えることなどを挙げています。
総工費は2,000kW(2MW)あたり5~6億円程度としており、発表によると”通常の半分の総工費”だそうですが、キロワット単価では25~30万円なので、実質7割程度でしょうか。

しかし多くの方が、振動などへの耐性、そして安全面、保守管理の方法などについて疑問を抱えていることでしょう。
それらを含めた実証実験がNEDO採択のプロジェクトとして今年度から実施され予定だということ。

まずは本数の少ない路線や使われなくなった路線などで、導入可能性を検討ということ。
同社の代表取締役は「売電により赤字の地方路線を救い、地域活性化にもつながる」と語っていますし、地方の鉄道会社の関係者の方、この実証実験は必見です。
というか、”使われなくなった路線”は電車走行時の耐性を考えな良いですし、実証実験をするまでもなく路線を持っている鉄道会社さんはどんどん建設を進めてしまえばいいのではないでしょうかね??

同社は「学校のプールにパネルを敷き詰める方法」なんかも考案しているということ。

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神奈川県茅ケ崎市でソーラーシェアリング、設置は自分たちで

神奈川県の茅ケ崎市で、NPO法人の「ちがさき自然エネルギーネットワーク」がソーラーシェアリングを始めたということ。

このNPOは自然エネルギーの普及に取り組んでいる茅ケ崎市民らのグループで、代表の上野ひろみさんたちが10m四方の畑に2mの高さの支柱を建て、パネルを並べたのだそう。総工費約130万円で、取水ポンプの電力を差し引いて余剰売電を行うことになるようです。
売電収入が年約16万円だそうなので、容量は5kW程度でしょうか。自分たちで設置したいるため、施工費が浮いていると考えられます。このDIY精神、たくましいですよね!

神奈川県で初のソーラーシェアリングということですが、こうした実例が増えることで神奈川県のような兼業農家の多い都市部や近郊の農家が、農地をつぶさずに済むかもしれない、と期待を込めているといいます。

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静岡空港のメガソーラーには京セラの防眩仕様パネル

空港でのメガソーラーがどんどん建設されています。
空港に太陽光発電を建設する場合、飛行機の運航を妨げないよう、防眩仕様としてソーラーフロンティアのパネルを使用する例が多かったのですが、TOKAIが静岡空港に建設する「TOKAI富士山静岡空港太陽光発電所」では、ガラス面の表面に特殊加工を施した防眩仕様の京セラ製パネルが使用されるそうです。

設置されるのは、空港および空港北側の県有地で、県有地は騒音対策のための緩衝地となっていたのだそう。ちょうど良いですね。

昨年の11月に事業者公募が行われ、見事TOKAIが選ばれたということで、TOKAIは県に年間900万円の土地貸借料を支払い、19,630㎡(1.96ha)の土地で約1.5MW(1,525kW)のメガソーラーの運用を行うのだそう。

年間予想発電量は164万kWhと、キロワットあたり1075kWhを期待していますが、静岡県は全国でも太陽光発電の設備利用率が高い地域。
都道府県別発電量ランキングによると、住宅用の太陽光発電の平均発電量は1368kWh/kWと全国4位です。
静岡空港のメガソーラーは周りに高層の建物が無く、発電には適した環境ということで、実際稼働開始したらもっと発電量は伸びるかもしれません。

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兵庫県の水上太陽光発電、水を抜いても稼働順調

水上に浮かべる太陽光発電の実証実験が各地で行われていますが、一足早く水上太陽光発電に乗り出していた兵庫県が、実証実験の途中経過について公表しました。

小野市浄谷町の農業用ため池の上の2つの浮きに、それぞれ80枚のソーラーパネルを設置し行われているこの実証実験。
農閑期にはため池から水が抜かれますが、今年2月下旬から3月初めにかけての水を抜いた状態での稼働でも、順調に稼働を続けているそうです。

水上の太陽光発電は、土地の有効利用以外のメリットも多いと言います。
パネルの温度上昇が水に浮かべる事よって防げることで、通常より多くの発電量が期待できるとも言われますが、この実験は2013年7月から続く兵庫県の水上太陽光発電では、実際県社総合庁舎(加東市社)屋上の発電設備と比べて約1.1倍の発電効率が得られていると言います。

とはいえ、この一例だけでは水上太陽光発電のメリットを裏付けるに足りるとは言えません。兵庫県では、東・北播磨地域のため池でも民間企業による水上太陽光発電の計画がいくつか浮上しているということ。

兵庫県の事業に民間への発展が見られ、自治体による実証実験としては好例と言えそうです。

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豊洲新市場に太陽光発電2MW、運搬車に電力を供給

東京都は、中央区築地から移転を計画する江東区の豊洲新市場の青果棟と水産卸売棟の屋上に、2MW(2,000kW)の太陽光発電を設置すると発表。
この発電施設で作られた電力で、構内を走る電力駆動の運搬車の電力を100%まかなう方針を明らかにしました。

自治体による環境対策が進む中、豊洲新市場の太陽光発電は、屋根の上に載せる設備としては大規模であることと、売電に頼らず、自家消費をするということでユニークだと言えます。

売電価格が下がる来年度は、こうした売電に頼らない事業が多様になることを期待したいですね。

熊本県、火葬場跡地で太陽光発電

熊本県多良木町は、町有地である火葬場の跡地への太陽光発電の事業者を公募すると発表しました。
約1,420m²の土地を年間150円/㎡以上の額で貸し出されるのだそう。

これだけの土地があったら、100kW程度の設置が可能と考えられます。
50kW以下の低圧を複数設置するといった計画なら、建設費用なども抑えられそうですね。

公募条件は町内に本社、支店、事業所等を置く法人とされています。
条件の良さそうな土地だとは言え、火葬場跡地というとちょっと躊躇してしまいそうですね。さてどれくらい公募が集まるのでしょうか。

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香川県が水上太陽光発電の実証実験

水上の太陽光発電に関する試みは全国でちらほら増えています。

香川県には約1万4600カ所ものため池があり、県はそれらを有効活用した太陽光発電の実証実験を始めるのっだそうです。

香川県は日照時間が全国で19番目に長いそうで、全国平均の日照時間を115.6時間上回るということ。
水上の太陽光発電には使わない土地の有効利用以外にも、太陽光発電にはメリットが多いとされていますが、香川県のようなスケールで行えばより効率的で効果的なエコ発電事業になりそうですね。

来年度から小規模の水上太陽光発電の実証実験を始めるということで、実験結果、特にどの程度の発電量が得られるのかは注目したいところです。

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徳島県徳島市での、3.5MWのソーラーシェアリング事業

岐阜県で県営の営農型メガソーラーが稼働開始したニュースを以前おとどけしましたが、徳島県徳島市のものはさらに大規模な事業になります。

岐阜県の例は県が所有地を利用する事業を公募して採用されたものでした。
一方徳島県の例は、「国府花園薬草倶楽部」と名付けた兼業農家4人による団体が、高齢化、過疎化が進む地域の農業を守るために行う事業。
平成25年3月31日に農林水産省が認めた、太陽光発電のための農地転用の一部許可を受けて許可を受けた本格的な営農型メガソーラーとしては先進的な例となります。

具体的には、合計約4ha(20カ所)に3.5MWの太陽光発電設備を設置。
ちなみに1MWあたり約1.1haを使っており、営農型ではない太陽光発電施設と同等の土地利用率を達成しており、それに加えて農業の収入(農地転用許可にのっとり、収穫量の約8割の維持が目指される)もあるため、非常に採算性の高い事業となると予想されます。さらに徳島県は全国的にも発電量が多く得やすい地域です。

太陽光パネルは1.8〜2.5mの支柱の上に設置され、農地ではトラクターも利用しながら通常通り農業が営めるということ。

作物は付加価値の高の薬草や山菜などを選び、将来的にこれらの作物を使った加工品生産、薬膳料理店の経営、医療ツアーの誘致などを考えているそうで、農業から発展して多角的な経営で地域の活性化に繋げたい意向。

ただ太陽光発電を行うだけでなく、その先も考えた多角的な計画が頼もしいですね!それも、太陽光発電に対する優遇的な売電制度があってこそだとも考えられます。

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ソーラーシェアリング型メガソーラー

ソーラーシェアリングに対する農地転用許可が認められましたが、岐阜県では大規模なソーラーシェアリングの事業が始まりました。
その容量はなんと1.5MW。
メガソーラー事業自体は珍しくなくなってきましたが、メガソーラーでソーラーシェアリングという事業はかなり珍しいです。

岐阜県美濃加茂市に県が所有する2万5000㎡(2.5ha、1MWあたり約1.67ha)の遊休地を使い、ソーラーパネルの下では神棚などに使われるサカキが6000本、正月に飾られることの多いセンリョウが3000本植えられているということ。どちらも1m以下の低木で、2.5mの架台の上での発電事業と並行が可能となります。

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