2014年5月の住宅用太陽光発電市場は?

5月になり、太陽光発電の価格比較情報を更新しました!

太陽光発電「最新価格相場最安値

これまでの太陽光発電市場における動向とパネル価格推移についてはこちらでくわしくご案内しています。併せてご利用ください。

人気の高いソーラーフロンティアパナソニック東芝などは、すでに昨年と同等の価格まで下げて取り扱う店舗もあります。
ただ、安いからという理由だけでその店舗に決めてしまうのはおすすめできません。

なぜなら市場全体を見て値下げ傾向にあるとは言い切れないため、安く売っている店舗は相当身を削っている、もしくは標準的なサービス内容から、どこかを差っ引いて提供している可能性もあるからです。

価格を重視する場合でも、「ネット系と地元密着型」両方の見積もりを取って、その価格の差が妥当かどうかを見積もり内容から見極めることが重要です。

見積サイトを上手に使うには

住宅用で10kW以上の太陽光発電は?

10kW以上の全量売電を住宅でしたい場合にもおすすめの、当サイトの人気コンテンツ「10kW以上の太陽光発電をはじめる」の内容を更新しました。

収支情報をさらに充実させ、10kW以上のミドルソーラー、プチソーラーといった中小規模太陽光発電事業について、ご案内しています。

米国の太陽光発電、コストが電気料金平均を下回る

米国エネルギー省(DOE)は、大規模太陽光発電事業の発電コストが2013年末時点で11.2セント/kWhになったと発表。3年前の21.4セント/kWhと比べて約半分まで下がったことになります。
アメリカの平均的な電気料金の12セント/kWhよりも安くなった事で、グリッドパリティを達成したということになります。

この成果には、ハード面での価格低下、主にソーラーパネルの価格低下が大きく貢献しているということで、3年の間にパネル価格は約3分の1になっているということ。

DOEは「SunShot Initiative」を掲げ、太陽光発電を他の電源と対峙できる電力源にしようと計画。
具体的には、設置作業費の低下を促そうと、コンテストなども行っていましたが、実際にはソフト面はシステム全体の価格低下にはそこまで貢献しなかったよう。

日本の系統電力が25円前後であるのに対し1kWhあたり約11円とは、アメリカの太陽光発電の発電事情はすでに十分優位にあるようですが、さらにDOEは2020年までに6セント/kWhにまで下げようという目標を掲げています。

参考

2014年2月「ソーラーパネルの市場最安値価格」は4ヶ月ぶりに低下の動き

太陽光発電の価格相場更新!

このサイトでは太陽光発電のネット上最安値比較表を毎月更新していますが、ソーラーパネルの価格はここ数ヶ月更新されておらず、価格据え置きの期間は実に4〜6ヶ月。2013年の12月は、年末の駆け込み需要にむけて価格競争が再燃するかと思いきや、それは静かなものでした。

しかし今月に入り、人気が集中していると思われるブランドのパネル価格に大きく変化が見られました。

具体的にはソーラーフロンティアの「SF170-S」が、昨年9月の28.3万円/kWから、今月は27.6万円/kwに。
いまだに住宅用の太陽光発電はほとんどのプレイヤーが結晶シリコン系のパネルで、化合物系CIS太陽電池のソーラーフロンティアは効率において引け劣っているイメージがありました。
しかし、住宅でも10kW全量売電ができる積水化学の太陽光発電住宅「スマート・パワーステーション」にソーラーフロンティアのパネルが採用されたりと、住宅の屋根の限られた面積でもパワフルな発電(そして十分な売電)ができることが認められつつあるのではないでしょうか。

また東芝のソーラーパネルの最安値価格も更新されました。
世界最高効率モデル「SPR-250NE-WHT-J」は、31.7万円/kW(2013年10月時点)から31.5万円/kWになり、わずか1,000円/kWの差ですが同じく高効率が売りのパナソニックのHITパネルよりも安くなり、さらに採算性に貢献できる選択肢になってきています。
廉価版モデルの「LPV-200V-BLK-J 」も、28.2 万円/kW(2013年8月時点)からずっと動かなかった価格ですが、今月は26.8 万円/kWと大きく価格が下がっており、中国メーカーの安さに近づいてきています。

最後に、価格の安さが売りの中国メーカーの中でも、トリナソーラーはずっと最安値を守ってきましたが、今月アップソーラーにそれを抜かれています。
トリナソーラー「TSM-205DC80.08(205W/16.0%)」が25.3万円/kWに対し、
アップソーラー「UP-M200M(200W/15.7%)」は25.2万円/kWでキロワットあたり1,000円だけ安くなっています。
トリナソーラーの方が若干出力が勝るパネルなので、実質的には、2ブランド同程度の価格帯になったと言えるでしょう。

より詳しい価格最安値比較表はこちら


価格以外に注目したいのが、ネット系の太陽光発電業者の中でも最安値に近い価格を提供していた会社の一つが住宅用の太陽光発電の販売を終了したことです。

価格の変動も早く、ビジネスの展開も早いのがネット系の太陽光発電業者の特徴。
最近では住宅用太陽光発電だけでなく、HEMSを強化する業者やカーポートを強化する業者、自分で組み立てができるような野立てのパックを販売する業者、蓄電池パックを販売する業者など、それぞれの色が見え始めていましたが、住宅用の太陽光発電市場から一抜けし、産業用に特化する業者が出てきたというのは注目したいところです。

価格の安さをとにかく優先させたい場合はネット系の業者に頼む手もありますが、10年、20年の付き合いになる太陽光発電。太陽光発電の施工における実績や専門性なども考慮した施工店選びをおすすめします。
それぞれの業者を、価格やバックグラウンドといった面で色々相談にのってもらえる一括見積もりサイトの利用をおすすめします。
価格交渉にはぜひ、当サイトの価格比較表もご参考になさってください。

楽天ソーラーで東芝ブランド「世界最高効率パネル」取り扱い開始!価格は?

※平成27年8月31日をもって楽天ソーラーは太陽光発電事業を終了しています。

シャープ製のソーラーパネルを安価に購入できるのが売りの楽天ソーラー。2013年10月からはより低価格帯のインリーソーラーもラインナップに加えられましたが、さらに今回、東芝ブランド(サンパワー製)の「世界最高効率パネル」をラインナップに加え、選択の幅がますます広がりました。

楽天ソーラーの公式ページには3つのパッケージ

と案内があります。
10月まではパッケージの価格情報もホームページ上で確認できたのですが、今は詳しい価格情報はホームページ上には見当たらず、見積もりをしないと分からないようです。(10月時点のシャープおよびインリーソーラーのパネルのパッケージ価格については、楽天ソーラーのページでご確認ください。)

インリーソーラーのSlimパッケージは、12枚(2.34kWh)80万円なので、東芝のパネルも仮に一番小さい容量のパッケージが12枚(3kW)だとしたら、119万円だとキロワットあたり39.7万円。
東芝のソーラーパネルの相場価格が31.7万円なので、安いかどうかは判断しかねますが、

価格の妥当性に関しては、各メーカーの最新相場価格も参考にしてみてください。

NEDOが発表、2017年にはグリッドパリティ達成の予想

NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が12月10日、改訂版「NEDO再生可能エネルギー技術白書」しました。その中に盛り込まれた太陽光発電の市場価格に関する展望について、まとめてご紹介します。

太陽光発電の発電コスト

26ページ参照)
住宅用:33.4~38.3円/kW(世界水準・18.2~36.5円/kW)
メガソーラー:30.1~45.8円/kW(世界水準・15.0~29.9円/kW)

特にメガソーラーに関して、世界水準の最高値が、日本の最低値よりも下回っており、差の大きさを実感します。
システム価格が高いのに加えて、日照条件がやや悪いのも理由だとか。
アメリカでは大きなまとまった土地が確保でき、さらに日照量も多いカリフォルニア州などで大型の太陽光発電施設が多く建設されているほか、ヨーロッパでもイタリアやスペインの地中海地域は太陽光発電の条件も良いようで、そうした地域の設備では発電コストも安くなる傾向があると考えられます。

グリッドパリティ展望

88ページからを参照)
グリッドパリティに関しては、

住宅用

2017年 − 家庭向け電力料金23円を達成(系統による出力変動の安定化による)
2030年 − 家庭向け電力料金23円を達成(蓄電システムを使って太陽光発電単独による)

産業用

2020年 − 業務用の電力料金単価14円を達成

という内容。

2016年には電力自由化が予定されますが、目標によるとその次の年にはグリッドパリティが完了。
各家庭で、クリーンなエネルギーを選択して購入できるようになるのも現実味を帯びてきたと言えるでしょうか。

参考

【7月1日更新・価格比較!】パナソニックがやりました/ネット系販売店には敵わない??

世界最高効率20.1%の単結晶ソーラーパネルの「東芝」と、
効率は18.2%と少々劣るものの(他のメーカーに比べれば依然高い)HITという独自のハイブリットパネルを生産する「パナソニック」。

この「高性能パネルの2大メーカー」は同時に、「高級パネルの2大メーカー」でもあります。

勝負の決め手となってきたのが”価格”。
東芝は世界最高効率パネルをアメリカのサンパワー社とのOEM契約により安価に販売することに成功しており、長らくこの2メーカーの価格競争は東芝に軍配が上がっていました。

しかし今月は過去1年で初めて、パナソニックが東芝を価格で抜きました!
昨年度まではキロワット単価にして10,000円程度上回っていたパナソニックですが、今年度からどんどんその差を縮めていき、今月は4,000円程度東芝の単価を下回る快挙!
生産拠点の海外移転が効いているようですね~!

熱に強いという特性が強みのHITパネルが生かせる地域なら、「東芝よりもパナソニック」を選ぶメリットがさらに大きくなりそうです。
(ただ、北海道のように夏でも気温があまり上がらない地域では、その効果は目に見えるほど発揮されないようです。)

相場価格の下げ幅が大きかったパナソニックと比べ、他のメーカーはキロワットあたり千円程度と、微妙に相場は更新されましたが、「費用対効果」の順位を大きく変えたのはパナソニックのみです。
ソーラーフロンティアは、公式サイト内で”今夏販売開始予定”となっている最新モデル「SF170-S」の取扱いを既に始めている販売店もあり、さらなる費用対効果に期待できそうです。

メーカー別・ソーラーパネル最安値相場価格表
あなたのお家での太陽光発電費用対効果が分かるシミュレーション

「買い時を見逃さないで!」
太陽光発電総合情報のフェイスブックページでは、ソーラーパネルの買い時に関する情報に絞って随時お届けしていきます。
施工販売店のキャンペーン情報など、「お得な時期を狙って太陽光発電を始めたい!」と言う方は是非ご利用ください。

儲かるかどうかギリギリな屋根には、太陽光発電は設置すべき?

読売新聞のニュースで、今更記事にする必要があるのかと思われるような内容が載っていたのですが、まとめると

「太陽光発電の普及は大いに結構、しかし売電で支払われる資金は、電力会社から電力を購入している一般の消費者全体にのしかかっている。その金額は現在、電気代7000円程度の家庭で120円。今後この価格はさらに上がっていくことも予想される。太陽光発電を載せられた家はいいが、載せられる屋根の無い家庭との差はどんどん大きくなっていく。この”不都合な真実”は、太陽光発電のメリットとともに常に意識されるべきだ。」

ということ。

当サイトでも「”儲かりすぎてもいけない”売電価格の設定について」のページで太陽光発電促進付加金については詳しく触れています。

もちろん、不均衡は広がっていくでしょう。
毎月の再エネ賦課金が例えば500円になってきたりすると不満の声は大きくなるでしょうが、それ以上に着目するべき点はある気がします。

電力自由化が進み、新電力が利用できるようになったら?

新電力への切り替えで、自治体などが大幅に電気代を削減したニュースなどが目立つようになりました。
2018年から2020年に欠けて、一般家庭も自由に購入する電力会社が選べる、完全な「電力自由化」が実現されることが目標とされ、現在一歩ずつ対策を踏んでいる状況です。
大幅な値下げを期待はできないとはしながら、現在地方電力会社の独占状態にある状況に競争が生まれる事は、価格下落の期待も高まります。

10年後は売電単価が下がる?

今年の固定価格買取制度で定められている売電単価はキロワットあたり38円(10kW以下の設備)。
そしてこの買取価格は10年間保証されるものの、その後の買取価格は「電力会社が独自に決める」ことになります。つまり、10年後の売電額は、買電額よりも低く設定されることも大いに予測できます。
さらにその頃には上の項の通り、電力自由化も進んでおり、買取期間が過ぎた太陽光発電設備の電力はより有効に活用され、消費者の電気代に反映される事も予想できます。

太陽光発電との関連製品の普及促進と、価格低下

太陽光発電の普及が進めば、次の段階として太陽光発電からの電気を溜められる蓄電池や、その電気を使って動くEV、そしてそれらを管轄するHEMSなどの関連設備への需要が高まり、価格の低下も促されると予想できます。
太陽光発電が設置できない家庭でも、EVや蓄電池への需要がある場合には、その恩恵を受けることは可能です。

「太陽光発電の普及を進めないと、環境に配慮された電力の確保はいつまでたってもできない」
「太陽光発電の普及を進めるという事は、すなわち設置家庭とそうでない家庭の不均衡を強める事にもつながる」

このどちらを優先させて環境政策を作るべきか、という事を考えるときに、これまでに説明したことも踏まえながらやはりその”間”をうまく見つける事が求められるのではないでしょうか。


太陽光発電で儲かるか儲からないかの”間”にある時は?

太陽光発電を普及させたい、しかし”導入すれば必ず誰でも沢山儲かる”ような仕組みにするわけにもいかないという事で、設定される売電価格において、必ず「儲けられるかどうかギリギリ」のラインが出てくることは事実です。
当サイトの提供している費用対効果シミュレーションを見ても分かる通り、設置できるパネル枚数に限りがある家庭では、必ずしも10年で初期費用の回収が終わらない場合もでてきています。
しかし是非、「なんだ、太陽光発電は儲からないなら、やめよう」と、簡単に諦めないでください。

太陽光パネルは20年よりもさらに長く使えると言われています。
もし10年で初期費用が回収できなくても、例えば20年間使い続ければ、仮に10年後の売電価格が現在の電気代の半額程度に下がったとしても、多くの場合で利益は必ず出ます。

また、将来EVや蓄電池も導入したいと考えている人は、太陽光発電を付けていれば、それらを導入した時にメリットをさらに高める事ができます。

それらの事も踏まえて、購入を迷っている方は、ぜひ一度実際に見積もりを取って、ご家庭でどれくらいメリットを出せそうか調べてみてください。
一括見積サイトにもさまざまな種類があるので、ニーズにあったサービスを使いたいところです。

値段交渉の際には価格比較・相場確認もお忘れなく!

日本のパネル価格はまだまだ海外と比較して高い?

太陽光発電市場のリサーチ会社solarbuzzが、2013年第1四半期の市場分析を発表していたのでご紹介します。
それによると、

  • 上位20メーカーが占める割合が増加(昨年同期58%から70%に増加)
  • 中国のPVモジュールメーカーが積極的に海外市場を狙って展開
  • 世界全体の過去1年間のモジュール供給量では、中国のティア1メーカー上位10社で41%を占める
  • 中国の競争力は地域によって差があり、米国・日本では国内メーカーが強く、欧州・新興国・オーストラリア・中国では中国メーカーが優勢
  • パネル価格の水準は地域差があり、今期のティア1メーカー上位20社の平均販売価格は$0.76/Wで安定化。その理由として、市場価格が高い日本での需要増大が、全体の平均価格の下落を抑えたことが考えられる

日本のパネル価格は、世界と比較してまだまだ高いんですね。
生産拠点を海外に移すなどの動きも顕著な日本の太陽光パネルメーカー。
価格下落の伸びしろはまだまだありそうです。

太陽光パネルの価格については、毎月更新の「太陽光パネル価格比較」をご確認ください。

EPIAの太陽光発電市場予測

2012年は前年に増して太陽光発電の導入量があったというIHSによるレポートを以前報告しました。
ヨーロッパ太陽光発電協会(EPIA)から、IHSのレポート内容に加えて2017年までの成長率が発表されていたのでご紹介します。

より消極的な現状維持のシナリオでも2017年は導入量48 GWと、昨年の31.1 GWの1.54倍の成長
より積極的に各国の環境政策が進められた場合は84 GWと、昨年の2.7倍の成長を見るという事。

太陽光に限らず、アフリカや中東の砂漠地帯では太陽熱の利用も注目され、モロッコでは集光型の太陽熱発電500MWのプロジェクトなども進行しています。
ソーラーエネルギーが水力、風力を抜いて、再生可能エネルギーの将来を先導する時代も遠くないかも知れませんね。

【5月1日更新・価格比較!】メーカー別に最安値比較

5月に入り、ネット系の太陽光販売施工店の各提示価格も一新!
10社以上のネット表示価格を調査し、比較表にまとめています。

ここ2、3カ月の傾向で気になるのが、それぞれの店舗での取扱いパネルの種類に差が出つつあること。
昨年、一昨年ごろからのブームで数を増した、ネット系の太陽光業者ですが、同じラインナップでスタートしても、毎月どれだけの数を捌けているかによって在庫状況に大きく差が出ているように感じます。

それに付け加えて、どんどんモデルチェンジしていく業者の方が、高性能の新モデルをより安価に扱う余力があるように感じられます。

メーカー別最安値価格比較表
費用対効果シミューレーションページ