ソーラーフロンティア、海外展開の布石となる東北工場の準備は着々

現在宮崎県の工場で、国産100%の高性能化合物系ソーラーパネルを製造するソーラーフロンティアが、生産能力の拡大のために東北に新工場を建設する計画は以前ご案内しました。

同社の4番目となる工場は生産ラインの搬入が開始され、来年3月稼働開始にむけ着々と準備が進んでいるのだそう。

まずは東北市場で、パネルを地産池消

現在の製造拠点である九州地方は日本でも太陽光発電が盛んな地域。そもそもソーラーフロンティアがこの地域に製造拠点を構えた理由も、市場の大きさが大きな要因となっていたと予想しています。

今回の東北の新工場設立は、東北地方の住宅用・産業用を中心に地産地消型のビジネス展開を考慮に入れたものだそうです。

そもそもエコ製品と地産池消の相性は特に良いと言えますが、その理由にエネルギーペイバックタイムという指標があります。

これは、太陽光発電をはじめとする再エネ設備の環境影響度を推し測る指標の一つですが、原料の調達から製造、設置場所への運搬そして稼働終了後廃棄までに必要なエネルギーをできるだけ少なくすることが、この指標の評価を高める鍵となります。

東北工場稼働によるコストカットは、海外展開の布石

東北工場では大幅なコストカットが実現され、さらには化合物系の弱点である変換効率も現行製品の13.8%を大きく上回る15%以上の製品が量産できる見込みなのだとか。

ソーラーフロンティアは米ニューヨーク市による海外企業の誘致を探るプロジェクトにも選出されており、東北工場ではモデル工場としてそのまま海外拠点に持っていけるような運用技術を試されることになりそうです。

参考