ソーラーフロンティア、世界最大級の米メガソーラーに80MW供給

ソーラーフロンティアが世界最大級の米太陽光発電所に自社製のパネルを提供したそうです。
このニュースの何がすごいのか、注目すべきポイントをまとめてご紹介します。

  1. 規模の大きさ!
  2. アメリカの広大なカリフォルニアの土地に設置されるパネルの出力量は合計で143.2MW!そのうち半分以上に当たる82MWが、ソーラーフロンティアから供給されたCIS薄膜太陽電池モジュールになります。残りの61MWは薄膜型モジュールでメガソーラーの常連ファーストソーラーです。

    ちなみに現在稼働している日本のメガソーラーで一カ所の規模で最大のものは、神奈川県川崎市と東京電力が共同で運営する「扇島太陽光発電所」(13kW)。建設中または、建設予定のものでおそらく日本最大のものは、京セラと他6社で共同出資の「鹿児島メガソーラー発電株式会社」(70MW)でしょうか。ちなみにソフトバンクのSBエナジーや、JA全農×三菱商事のJAMCソーラーエナジーでは、合計200MWを目標に各地で発電設備の開発を進めています。

    今回のものは一カ所で150MW規模、プロジェクト全体の出力で、約3万5,000世帯分の年間使用量をまかなうそうです。アメリカにはこのプロジェクトのような大規模な太陽光発電書が数多く存在します。

    余談ですが、この「何世帯分の電力」を算出するのに、日本のプレスリリースの多くは一世帯あたり約300kWh/月という数字を基本としているようです。太陽光パネル約3.5kWの年間発電量と同程度。電気代に換算すると、月約7,500円の家庭を「平均」としています。

    対してこのリリース内容からすると、アメリカの一世帯あたり電力消費量は約4.1kwの発電と同等という計算になります。ちなみにカリフォルニア州では、容量あたりのパネルの発電量は日本よりも多いと考えられるため、日本とアメリカの一世帯の消費電力の差の大きさが垣間見えます。

  3. 累計設置量!
  4. もう少しで、世界中で設置された設置料が1GW(=1000MW=100万kW・およそ原発一基分)になるそうです。昨年2月から稼働しているソーラーフロンティアの宮崎県の「国富工場」は世界最大規模の生産能力を持ち、年間最大900MWの生産能力を持つそうなので、このままこの工場がフルに稼働し続けるくらいの売れ行きが維持できるといいですね~。

  5. アメリカで、実発電量の高さをアピールする大きな一歩
  6. ソーラーフロンティアの提供するCIS太陽電池とマーケットで主流のシリコン系とのパフォーマンスの違いや実発電量における強みを、大規模なアメリカのプロジェクトでアピールできる機会として期待できます。

  7. 梱包・輸送技術
  8. ソーラーフロンティアの独自の梱包・輸送技術は受賞歴もあるそうで、今回の大規模モジュール提供の際にもそれが発揮されました。

    輸送の際の積載率は従来より約130%向上、CO2排出量を10%以上削減、それと同時にモジュールの破損率0.002%。輸送先での出る廃棄物の抑えた、環境負荷の低減に貢献できる技術だそうです。

カタリーナプロジェクト