ドイツは風力と太陽光で消費量の50%をカバー、2022年までに原発全撤廃

太陽光発電の成熟国と言われるドイツ
累積の導入量は、2位のイタリアを2倍近く引き離して日本と比べても5.5倍近くになります。(各国の太陽光発電累積設置量

そんなドイツが今月18日の正午に、消費電力の50%を風力発電と太陽光発電でまかなうという記録を達成しました。
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長期休暇の時期を除いて50%を達成したのは初めてなのだとか。
日本を含む先進諸国は日中の消費電力が多いという特徴がありますが、太陽光発電の導入量で30GWを超えるドイツは、この表の日の正午、太陽光発電で約20GWh分をまかえています。
グラフが膨らむ昼間の時間帯が太陽光の発電量でまかなえているため、太陽光、風力以外の発電量は30~40GWの間で安定させることができています。


Arbeitsgemeinschaft Energiebilanzen(AGEB、ドイツエネルギーバランス)によると、ドイツでは2012年には再生可能エネルギーの全発電量に占める割合は21.9%に達したのだそう。
今後はこれを、2020年にはこの割合を35%以上、2030年には50%以上、2050年には80%以上まで高める計画なのだとか。
具体的な目標として、2022年までに稼働中の9基の原子炉の稼働を停止、2050年までにエネルギー消費量自体を2008年の半分に削減を挙げています。
ちなみに2011年には福島第一原子力発電所の事故を受け、全17基のうち8基を停止しています。

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この数字から計算すると、2012年の電力ミックスのうち再生可能エネルギーが占めた割合は

  • 風力発電:7.5%
  • バイオマス発電:5.8%
  • 太陽光発電:4.5%
  • 水力発電:3.3%
  • 家庭ごみ:0.8%

ということになり、この表にある「ドイツの太陽光発電が占める割合」と大体重なります。
そして気になる日本はというと、0.55%。ドイツの数字と比べると少し頼りない数字に見えてしまいます。

日本は総電力消費量が大きく、実現可能で、且つモチベーティブな目標設定となると難しいのかもしれませんが、「太陽光発電を含め再生可能エネルギーの普及を促進するのはいいが、目標なしには話にならない」という意見もソフトバンクの孫正義社長率いる「自然エネルギー財団」の意見書の中に見られました。

参考