東京都は補助金は廃止、代わりに「屋根ぢから」ソーラープロジェクト

東京都は平成23年6月21日から平成24年度末まで、家庭用の太陽光発電システムに対し、キロワットあたり10万円の補助金を支給していました。
しかし25年度はこれを継続しない意向のようです。
これはかなり大きいですね。

その代わりに導入されるのが「屋根ぢからソーラープロジェクト」
具体的な内容としては

  1. 低利ローンの提供と適切な販売店管理が可能な金融機関の公募・選定
  2. 「屋根ぢから」推奨プランの公募・選定(平成25年4月予定)
  3. 中立的・効果的な情報発信と相談窓口の設置(平成25年5月予定)

 
の3つが挙げられています。

1つ目は分かりやすいですよね。
分割での設置による利子負担が少なければ少ないほど、太陽光発電の設置はより多くの家庭で可能になります。
ただ、売電価格が来年度から1割も下がることが決定されています。
システム価格の大幅な値下げがない限りいくら低利ローンが利用できても、今年度と比べた太陽光の設置メリットは、かなり劣っては見える事でしょう。

2つ目と3つ目の内容はセットで考えられます。具体的には
パネル価格に一定の要件を設定した太陽光発電システムと、発電量モニタリング等のアフターケアを組み合わせた設置プランを太陽光発電システムの販売店から公募し、新たに設置する窓口にて中立的・効果的な情報発信を行っていく。」
という事になります。

昨年7月からの太陽光ブームを利用した、悪質な施工店が増えたのも事実。
こういった窓口を設けることで、悪質業者絡みのトラブルを防ぐことにつながるかもしれませんが、毎月市場を見極めながら価格をコントロールしている施工販売店にしてみれば、都にいちいち販売方法について関与されるのはどれほどの自由を奪われることになるだろう、などと考えてしまいます。
例えば楽天ソーラーなどのように、ブランド力も強く、プラン内容にさほど変動が必要ない販売店にとっては有利かもしれません。

また、「やねぢからくん」というキャラクターも作っています。
yane
やねぢからくんの特徴

  • おでこには太陽光パネルを搭載。
  • 力強くにぎりしめたこぶしには、太陽の力がやどっています。
  • 屋根の底力をみんなに知ってほしくてしょうがないので、しゃべるときには語尾に「やね」が付きます。

キャラクターの気合いの抜け方と言い、この政策に関してどこまでの効果を期待しているのかは不明ですが、政策の影響力なども踏まえてこれからも市場の動向をお届けしていこうと思います。
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