2016年5月16日

水素水とアルカリイオン水は同じ?

水素水はかつてブームを巻き起こしたアルカリイオン水と同じだったという記事が、平成28年5月14日の産経新聞から配信されました。

記事の内容について
今話題の水素水は、医薬品ではないので商品の宣伝に健康や美容に効果があるとうたうことはできないが、ネット上では、一般論とした美容や健康に効果があるとうたったサイトが多くある。こうした中、明治大情報コミュニケーション学部の石川幹人教授は、水素水(活性水素水、電解還元水)がかつてアルカリイオン水と呼ばれたものと同じで、「ヒトへの健康効果についての具体的な研究成果と呼べるものはなく、仮にヒトに対しての抗酸化作用があったとしても、そこから健康効果に結びつけるためにはまだいくつもの段階を経る必要があり、具体的な疾患への効果などは『まだよく分からない』とするのが妥当」としており、「水素の健康効果はいろいろな研究が行われているというが、結果はまだ出ていない。研究途上のものは、場合によっては効果がないだけでなく、有害という結果が出る恐れもある。一般市民に向けて利用を促してはいけないと科学的に判断すべきだ」と話している。
(出典:産経ニュース「美容、ダイエットと何かと話題の「水素水」 実はかつてブームを巻き起こした「あの水」と同じだった…」)

この記事に対し、水素研究の第一人者、日本医科大学大学院医学研究科の太田成男教授は誤認記事だと下記のように反論しています。

この記事の水素水については、活性水素水(電解還元水)のことをいっているが、水素水と活性水素水、電解還元水、アルカリイオン水は別物で、水素水は正統的な科学に基づくのに対し、活性水素水、電解還元水、アルカリイオン水は「ニセ科学」で、正統的な科学とニセ科学を混同は、正統的な科学の恩恵を人類が受ける機会を逃してしまうことになりかねないと話しています。
(出典太田成夫のちょっと一言「アルカリイオン水と水素水は、別物です。」

  • 活性水素水:通常、分子状で存在する水素(H2)ですが、原子状の水素(H)はより酸素との反応力が強いとし、これを活性水素と呼ばれている。原子状水素の存在についてはまだ科学的な証拠が不十分であるとされている。
  • 電解還元水:水素水を生成する方法として一般的なのが、水に電気を通して電気分解(電解)する方法です。この際にマイナス極(陰極)側に水素分子を多く含んだ水(電解水素水)が生成されます。
  • アルカリイオン水:電気分解によって水素分子が増えると、pH(水素イオン濃度)がアルカリ性に傾くことからアルカリイオン水と呼ばれている。

水素水の”性質”と”別称”について

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です