フランスのソイテックら集光型で効率46.0%の新記録達成

2014年12月1日。集光型太陽光発電において、重要となる太陽電池セルの変換効率において、46.0%という世界記録が出ました。フランスの、soitecと、同CEA-leti、そして、ドイツの、FraunhoferISEが共同で実現させました。

この技術は、集光型太陽光発電にとって利用をする事が出来る技術です。快晴である日の比率が高い、そして、乾燥したエリアに適した方法です。これは、太陽電池セルを並べているような、シリコン太陽電池技術とは使い方において違っています。

太陽光電池セル開発の担当者、バイス・プレジデントのsoitecの、Jocelynewasselin氏はこう語っています。今回出た盛夏については、あくまで50%を目指している途中に得られた結果です。

近い内に、50%の太陽電池セルも公開でき、今回開発された技術については、フランス国内についての生産ラインに、もう組み込まれている旨も発表しています。

集光型太陽光電池セルを使った太陽電池モジュールについても開発が現在進行中です。

FraunhoferISEでは、変換効率を44.7%の太陽電池セル52枚について、ドイツの、ORAFOLfresnelopeticsが作ったフレネルレンズと組み合わせた太陽電池モジュールの開発に成功しています。
そして2014年には、集光型太陽電池モジュールの変換効率において、世界記録の36.7%を達成しました。
Soitecでは量産できるようになった集光型太陽電池セルを使用したモジュールの販売を始めています。

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ソーラーフロンティアがCIS技術で変換効率20.9%達成

安価でキロワットあたりの発電量も多く、魅力がたっぷりのCIS太陽電池ですが、一番のネックとされるのは発電効率が結晶型と比べて低いこと。
そのためCIS太陽電池の発電効率を上げるための研究には期待が高まります。

今回ソーラーフロンティアが、薄膜系太陽電池で世界最高の変換効率20.9%を達成しました。

独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)との共同研究で、CIS系薄膜太陽電池のセル(約0.5cm2)において達成された記録。ソーラーフロンティアとしては2013年に19.7%の記録を出しましたが、この記録を大幅に塗りかえました。
さらにソーラーフロンティアのCIS太陽電池は、有害物質であるカドミウムを含まないことも特徴ですが、カドミウムを含む薄膜系太陽電池の世界最高変換効率20.8%も今回同時に更新したことになります。
成果の要因として、「セレン化硫化法による光吸収層の改良と透明導電膜の高性能化」を挙げています。

この成果は量産現場で順次適用されるという事。
現在はパネルの効率にして13.8%の「SF170-S」が、ソーラーフロンティアの出している製品では一番効率の高いものですが、開発されたセルを使ったらどれくらいの出力が出るパネルになるのでしょうか。楽しみです。

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パナソニック、結晶シリコン系太陽電池セルで世界最高25.6%

効率HIT太陽電池を製造するパナソニックは、結晶シリコン系太陽電池セルで、世界最高記録の効率を達成したと発表しました。

実用サイズ(100cm²以上)でのこれまでの最高記録は、パナソニックによる2013年2月のもので、24.7%(セル面積:101.8cm²)。
小面積も含めたシリコン系太陽電池の変換効率の過去最高値は25.0%(セル面積:4cm²)。

今回のパナソニックの記録はこのどちらも大きく上回り、変換効率25.6%(セル面積:143.7cm²)という記録になりました。

この成果の要因として、「HIT」シリーズの特長である高い変換効率と優れた高温特性を実現する現行のヘテロ接合技術をさらに進化させたことと、サンパワーの太陽電池などでも採用されているバックコンタクト方式の採用が挙げられています。

現在パナソニックが商品化しているもので最高効率のパネルはHIT245α(VBHN245SJ21)で、出力245W、効率19.1%のもの。
他社を含めると、サンパワー(日本では東芝がOEM販売)のSPR-250NE-WHT-Jは250Wで20.1%という製品があります。

今回開発に成功したセルを使ったパネルが製品化されれば、長年世界最高効率の製品を作り続けたサンパワーの位置をパナソニックが代わることになりそうです。

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JAソーラー、多結晶セルで記録更新、効率19%!

中国太陽電池メーカーのJAソーラーが、多結晶セルではじめて19%の壁を突破したと発表しました。
京セラが「18.6%だ!世界一だ!」と発表していた矢先、というか、プレスリリースの発表日は京セラよりも早い2月18日となっているので、京セラさん、残念!

同セルは2014年後半に商用化の予定ということですが、どのようなサイズで販売されるかは発表時点では公表されていません。

京セラ、多結晶シリコン太陽電池で効率記録更新の18.6%

京セラは世界最高効率の多結晶Guneセルの記録をさらに更新しました。img_kyoc
その記録は18.6%、量産レベルの多結晶太陽電池セルによる新記録です。結晶品質の向上、電極工程の改善、そしてキャリア再結合の低減(太陽電池内部で発生したプラスとマイナスの電荷が、太陽電池内部で結合して消滅することにより、発電効率が低下する現象)により実現した記録だといいます。

2014年夏より当セルを使用した製品を販売開始予定とされています。楽しみですね。

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ソーラーフロンティア、実用レベルでモジュール変換効率14.6%達成

ソーラーフロンティアは、国富工場の生産ラインで変換効率14.6%(出力:179.8w)のモジュールを製造することに成功したそうです。

研究段階では、30cmのサブモジュールで17.8%、セル変換効率では19.7%を達成しています。
モジュール変換効率とセル変換効率の違い

ちなみに研究段階のセル変換効率では、シャープが世界最高の37.9%を、化合物3接合型太陽電池セルで達成しています。
この数値と比べるとかなり見劣りする数字にも見えますが、かたや宇宙利用などのための特別な太陽電池用に開発されているもの。
ソーラーフロンティアの、CISという安価な素材を使った太陽電池で、実際の生産ラインを使った製品の変換効率の向上は、住宅での実用や発電事業での採算性をアップさせるために大きく貢献する可能性が大きいです。

ちなみに現在でも変換効率こそ他のパネルと比べれば低いですが、価格の安さから採算性の面では他のメーカーのモジュールを大きく上回っています。(メーカー別・収支関係シミュレーション

シャープ、またまた新記録・化合物3接合型太陽電池セルの集光型で44.4%

4月に化合物3接合型太陽電池セルでで記録を更新したシャープですが、今回同じく化合物3接合型太陽電池セルで、今度は集光型で44.4%を達成し、記録を更新したそうです。

シャープは化合物3接合型でどんどん記録を更新していきますね。

化合物3接合型太陽電池セルで2003年に31.5%を達成して以来、10年で6.4ポイント以上、
集光型では2007年の40%から6年で4.4ポイントも性能を向上させ、間には衛星での化合物3接合型太陽電池の実用化もはさんでいます。

住宅用の太陽光パネルの人気も落ちてきている中、宇宙分野などで踏ん張っていきたい、といったところでしょうか。

日本のソーラーパネルの市場動向について

シャープがセル発電効率でさらに記録更新・化合物3接合型で37.9%

以前、シャープが研究開発している化合物3接合型太陽電池セルで、世界最高の37.7%を達成した話題をお届けしましたが、それから4か月半、またそれを0.2%上回る37.9%のセル変換効率を達成したことを発表しました。

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太陽光エネルギーの波長に合わせて3種類の化合物の層を組み合わせ、効率的に光を吸収できるようになったということ。

集光型発電システム用や人工衛星などの宇宙用、移動体用への実用にむけて研究をさらに進めるということです。

参考

シャープの太陽光パネルについての詳しい説明はこちら
商品展開や実績に加え、価格相場案内も行っています。

ソーラーフロンティア、CIS技術で変換効率19.7%達成


有害物質のカドミウムを使用するものが多いCIS/CIGSの化合物系のパネル。しかしソーラーフロンティア製のパネルはそのカドミウムを含まないという事でも、注目度の高いメーカーです。

そして今回、カドミウムを含まない薄膜型のパネルのセル変換効率を1%以上更新し、世界最高の19.7%を達成しました。(「セル変換効率とモジュール変換効率の違いは?」

カドミウムを含む薄膜型では20.3%という世界記録があり、この記録の更新を目指すとのことです。

ソーラーフロンティアの詳細・パネル最安値情報など

参考

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↑ ↑各メーカーのパネルの発電量が気になる方は上記サイトが一番お勧め!実際に設置しているご家庭のナマの発電状況が閲覧できます

シャープ、化合物3接合型のセル変換効率で世界最高の37.7%達成

シャープが開発する化合物3接合型太陽電池セルで、世界最高変換効率となる37.7%を達成したという発表を出しました。

化合物太陽電池セルは、インジウムやガリウムなど、2種類以上の元素からなる化合物を材料とした光吸収層を持つ変換効率の高い太陽電池です。今回、当社が開発した化合物3接合型太陽電池セルは、インジウムガリウムヒ素をボトム層として、3つの層を効率よく積み上げて製造する独自の技術を採用しています。この3つの光吸収層で、太陽光の波長に合わせて効率よく光を吸収し電気に変換することに加え、光吸収層の周辺部を最適処理することにより光を電気に変換する面積比※4を増やしました。これにより、太陽電池の最大出力が高まり、世界最高変換効率の37.7%を達成しました。

シャープは2001年から、NEDOの太陽光発電研究開発テーマへの参画をしていますが、今回の研究もこれの一環だそうです。
この研究の成果は住宅用などの大量生産目的ではなく、集光型への応用、人工衛星用など、特に宇宙開発の分野での実用化が目指されるという事です。

今現在で集光型のパネルというと、34.2%が製品として実用化されているようですが、もともとが37.7%のセルを、集光型にしたら、何%の効率になるのでしょうね!それこそ未来的な数字です!

記録更新や新製品の話題続きで、ちょっとウキウキしますね~。
シャープの太陽光パネルの詳細・最安値情報など
参照