サンテック、2015年12期の出荷実績で前年割れを見込む

2015年3月20日、サンテックパワージャパン(東京都新宿区)の2015年12月期における30万~35万kW太陽光パネルの出荷が前年実績割れを見込むことがわかりました。売電事業に用いる発電所の着工の遅れに加え、出力制限のルール変更によってメガソーラーの需要が落ち着いたことが原因とされています。

サンテックパワージャパンは2014年に50万kWの販売を目指していましたが、各電力会社がメガソーラーからの電力受け入れを保留した影響から、目標を大きく下回る35万kWに終わっています。2015年12月期はこれをさらに下回ることから、売電事業の見直しを迫られています。

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サンテックからNECの蓄電池システム7.8kWhを販売、15年の長期保証付き

サンテックパワージャパン株式会社は今回新しく、住宅用太陽光発電システムとの組み合わせでエネルギーを効率的に利用できる家庭用蓄電システムの製品を販売します。

新たに加わるのは蓄電容量7.8KWhの大型モデルでNECの製品です。
災害などが原因の停電時には非常用電源としておよそ18時間、家電機器の稼働が可能となります。また、太陽光発電システムとの併用で、さらに長時間の使用も可能です。非常時に限らず、夜間の割安な電気を充電、朝夕の必要時に放電することで電気料金節約の手助けにもなります。

屋外に設置する製品ですが、15年間の長期保証、インターネットを介しての24時間見守りサービスにより、長期間安心して使用することができます。

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サンテックがクラウド型遠隔監視システムの販売開始

サンテックパワージャパンは、2015年1月21日、太陽光発電システム向けのクラウド型の携帯電話回線付の遠隔監視装置を販売することを発表しました。サンテックパワージャパンは、中国の大手太陽光パネルメーカーの日本法人です。

遠隔監視装置は、電子機器メーカーのコンテック製・SolarView Airが採用されています。インタネット経由でパソコンやスマートフォンなどの端末から累計の発電量を確認できるようになります。汎用の携帯電話回線を利用するため特別な通信回線の工事が不要なのが大きなメリットです。

本遠隔監視装置を取り扱うことになって、サンテックパワージャパンは、太陽光パネル・パワーコンディショナー・架台・遠隔監視システムをトータルシステムとして販売できるようになりました。

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サンテック、建材一体型の新型モデル「MSZ-130ST」を販売

2015年1月15日、東京都新宿区に本社を持つサンテックパワージャパン株式会社は、1992年から20年以上販売され続けている住宅用屋根建材型太陽光発電システム「ジャストルーフ」の新製品となる太陽光発電モジュール「MSZ-130ST」の発売を発表しました。

「MSZ-130ST」は単結晶セルと黒バックシートに黒色のフレームとレールを採用した落ち着いた外観と切妻や片流れ屋根にも最適な尺サイズが特徴のモジュールです。

屋根建材一体型で屋根材の加工が不要なため、屋根材分の材料費と施工費を節約できる他、短期間で施工を完了できるメリットを持っています。一般的な化粧スレートに対して屋根材自体としても約35%の軽量化を実現し、さらに標準的な太陽光モジュールを施工した場合と比較すると約60%の重量削減が期待できるとしています。

130Wのモジュールは変換効率が13.8%。
結晶型にしては低いものの、建物の見た目を保ちたい方にとっては二の次、かもしれませんね。

レールには防水・排水性能があるため、雨漏りの不安もないとのことです。
発売は2015年6月を予定しています。

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サンテック、4月に住宅用新製品の発売を開始

サンテックパワー株式会社は、太陽光発電モジュールの新製品「STP215S-16/Tem」の発表を行いました。同社は住宅用太陽電池発電システムとして「サンクリスタルWem」を製品展開していますが、その製品群の拡充となります。

この「STP215S-16/Tem」は6インチ単結晶60セルであった従来モジュールに比べ48セルで構成されていて大きさが約80%に抑えられており、今まで難しかった狭い面積や様々な形の屋根への適用が見込まれます。

また単結晶4バスバーゼルにより、出力215W、モジュール発電効率16.4%を達成した他、この発電性能を長期にわたって維持できます。

このモジュールは単独の組合せはもちろん、同社既存モジュールとの組合せも可能であり、屋根形状に対して柔軟に対応できる仕様となっています。

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サンテック、産業用パネルに効率16%超の多結晶新製品2種

サンテックパワージャパン株式会社は、2015年4月に、多結晶太陽光発電モジュール「STP315-24/Vem」と「STP260-20/Wem」の2機種を新たに販売をします。
従来品よりも出力が、10W以上も向上し多結晶セル採用モジュールでは、16%以上のエネルギー変換効率の達成と、同設置面積でも今までよりも発電量を獲得できるようになりました。

新製品であるこの2機種は耐久試験では、国際試験よりも厳しい試験条件にもクリアしています。風圧荷重ではIEC基準の1.6倍の3.800Paを実現しています。またPID耐性などの数多くの第三者機関での試験にも合格しています。

より高い発電力と耐久性を持ち合わせ、過酷な設置環境に対してでも長期にわたって安定した発電能力を発揮します。今後、期待される小規模発電設備に限られて設備範囲で発電効率の高さ長期発電性能維持が重視されています。そこで、2機種の新製品の販売により、更なる販売拡大を目指しています。多結晶4バスバーセルモデルの新製品の2機種に切り替え、住宅用の単結晶モデルと合わせて、4月から販売する太陽光発電モジュールは全て4バスバーセル採用モデルに統一されます。

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サンテックの出力270Wのモデルを10月販売開始

サンテックは、効率が前モデルよりも大幅にアップした出力270Wのパネルを10月に販売開始すると発表。

現行で販売されているサンクリスタルモデルは「STP255S-20/Wd」でモジュール変換効率15.7%。
10月販売開始の新モデル「STP270S-20/Wem」は16.6%で。1%弱も効率が上がっています。

他メーカーと比べると、モデルチェンジのギャップがかなり激しいと感じます。
標準的なモデルチェンジのスピードは1~2年程度で一回、出力にして5W程度上がったものが出る印象があります。

調べてみると、現行モデルの「STP255S-20/Wd」が販売された2012年7月には、同時にさらに高効率のモデル「STP260S-20/Wd」が販売されています。(リリース

効率にして16.0%のこの製品は現在はサイトの表側からは消えており、一つグレードの下がる「STP255S-20/Wd」とブラックレーベル(より見た目に気を使ったモデル)「STP250S-20/Wdb」を中心に市場展開しています。

今回思い切ってモデルチェンジおよび大幅な効率アップに乗り切ったサンテックからは勝負の意気込みが感じられますね
ちなみに中国産でありながら耐性に定評のあるカナディアンソーラーの現行モデル「CS6A-215MM」の効率は16.5%。サンテックの新製品はこれを0.1%上回ることになります。

余談ですが「STP270S-20/Wem」では、バスバーを現行の3本から4本に増やしたのだそう。
ふーむ、これを聞くと「バスバー3本は京セラの特許!」騒動がこのモデルチェンジに関係しているのかどうかと憶測したくなるところ。

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中国製品に対して、アメリカ再度のアンチダンピング関税

アメリカの商務省は今週の火曜、中国のパネルに対して中国政府からの不当な資金援助があったとして、新たに関税をかける計画だと発表。

2012年に課せられた関税は中国で作られたセルに関してのみで、中国のメーカー側は中国以外のセルを使い、関税を逃れて輸出を続けたということ。今回の新しい関税が決定すれば、抜け穴もすべてふさぐことになります。

関税率はサンテックなどのメーカーに対して35.21%、トリナソーラー中国メーカーの中でも一番関税率が低くて18.56%。その他のメーカーは 26.89%の予定。
サンテックは破産後大規模な再建を行いましたが、その際は中国政府からの援助があったのでしょうか。

これらに対して商務省は
「われわれの質疑に対して、中国政府側から十分な返答が得られなかったから(要約)」
としており、「疑わしきは罰する」スタンス。

ちなみに今回も、ソーラーワールドからの要請に米政府が答えたという形のよう。

トリナソーラーの反応

アメリカの消費者に対しての取引は国際的な取引慣行法に則って行われているものであるのに。ソーラーワールドの申し立ては、フェアな貿易という視点に立った場合完全にそれに反するものであり、さらにその理由も正当とは言えない。非常に残念だ。

今後も価格の優位性や垂直統合型の生産体制はアメリカの市場だけでなく国際的に、特に需要が大きい中国国内と日本において、さらには今後現れる新たな市場においても、競争力を発揮していくつもりだ。

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意外にも余裕のようですね。
トリナソーラーは確かに、日本での人気も上がっているようで、6月も価格がさらに安くなっています。

一番関税率の高かったサンテックにおいては、まだ声明は発表していません。

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福島県にリクシルのメガソーラー6.35MW

リクシルが自社の須賀川工場(福島県須賀川市)の敷地335,730㎡(約10万坪)のうち約98,000㎡分を使い、6.35MWのメガソーラー「LIXIL須賀川SOLAR POWER」を建設。
施工はNTTファシリティーズが行い、パネルはサンテックの多結晶パネルを使用。(LIXILではサンテックのソーラーパネルをOEM販売している)
架台はリクシルが作っているアルミソーラー架台を使っています。

自社で手掛けるメガソーラーはこれで3つ目で、リクシルはこれまでにもLIXIL有明工場(熊本県玉名郡)とLIXIL岩井工場(茨城県坂東市)に、 それぞれ3.75MWのメガソーラーが稼働しています。

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サンテックは経営再建でさらに生産能力を拡大の予定

パネルの生産過剰が主な原因で世界的なパネルの価格低下が起こった2012年、明けた2013年の3月には中国のパネルメーカー大手のサンテックの破綻が大きなニュースになりました。

その後中国の順風光電国際有限公司(Shunfeng Photovoltaic International)の傘下に入って再建を進めていましたが、今後の事業戦略について明らかにしています。

それによると、パネル製造・販売事業だけでなく、プロジェクトの建設や、発電事業まで垂直統合型のサービス展開を行っていくのだそう。

こうした垂直統合型のビジネスモデルは、早くから米大手のパネルメーカーファーストソーラーによって採用されていました。
ファーストソーラーはこうした事業内容の転換の速さによって、業界全体を襲った市場崩壊も乗り越えていると言われています。

サンテックの経営再建もこれに倣うものとなりそうですが、サンテックは国内海外含めすでに2016年までに10G~15GW分の発電事業の計画があるということで、これに合わせてパネルの生産能力を現在の3.5GW(OEMも含む)から5GWに引き上げるとしています。

破綻騒動後、人気の衰えから価格が下がらず、トリナソーラーなどの安さが目立っていた昨今ですが、さらなる量産体制を整えていくことで、サンテックのパネルの価格はこれから安くなる可能性もあります。

日本支社であるサンテックパワージャパンはサイトも一新し、さらにアフターサービスや保証などのサービス体制も整えて、再出発の準備は万端と言った様子。設置を検討する際は、毎月更新の価格・相場表のチェックもお忘れなく。

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