シャープら福島県富岡町に2MWのメガソーラー建設

2015年1月に合同会社クリスタル・クリア・ソーラーシャープと芙容総合リース株式会社の共同出資)が福島県双葉郡の富岡町にシャープ富岡太陽光発電所の建設を開始しました。

2015年6月に完成し、運転開始を予定しており、シャープが合同会社から委託される形で発電事業が行われます。

出力は約2.19MW、年間予測発電量は238万kWh(一般家庭663世帯分)となる見込みです。


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シャープ、サムスンSDIと組んでイギリスの太陽光市場に進出

サムスンSDIシャープが提携し、英国で家庭用エネルギー管理ソリューションを発売しました。これにより英国への太陽光市場に進出したことになります。
このシステムは、シャープ製の太陽光モジュールにサムスンSDIのエネルギー貯蔵システム(ESS)を装着したものです。

さらに、サムスンSDIはイタリアとドイツにおいて大規模ESS供給契約を結んでいます。

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シャープ、太陽光・太陽熱のハイブリッドシステムを販売

太陽光発電と太陽熱温水器のハイブリッド構造のシステムについては、リクシルが先だって発表していましたが、シャープでも同様の製品を開発しているようです。

同製品は太陽光パネルの温度を特殊な液体で吸収し、その熱は暖房や給湯に利用するというものです。
同設置面で太陽の光と熱の両方を利用できるだけでなく、液体でパネルを冷却することで、発電量の向上も期待できます。

春から欧州で販売を始めることとしていますが、日本での発売はいつになるのでしょうか。

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タイ・ミャンマー国境の学校に日本政府が資金貸与、太陽光発電設置も

日本政府はタイミャンマー国境の学校に太陽光発電を設置し、学校の整備にも304万バーツを無償貸与することを発表しました。
対象となるキティラング村は電気設備がなく、土壌も汚染されており、タイの国境警察がヘリコプターで食料を補給したり、学校を運営するなど飲料水の確保や農業が困難な地域です。この村の小学校には6学年で約100人の生徒がおり、バーンキティラング国境警備警察学校の警察官3名が教師を務めています。

日本政府はこの村にシャープ製の太陽光発電を設置し、教育設備や食料の補給などの援助を行います。
太陽光発電の設計維持管理はシャープが行い、子どもたちは将来メガソーラーの見学もできるようになります。

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シャープ、新製品で貫く王道路線!主力の「ブラックソーラー」は効率3.5%アップ、さらに無償保障はパネル20年付属機器15年

太陽光発電システムを製造するシャープが主力のブラックソーラー(BLACKSOLAR)の新製品を発表。12月9日から発売開始で月間計5万台の出荷を目指すということ。

無償のパネル保障は20年、さらに付属機器も15年!

新製品ではパネルに対して、出力・機器いずれも20年のプレミアム保障を無償で付与。さらに機器保障15年も無償で付与されます。

パネル出力保障については25年が世界基準のため目立ちませんが、機器保障15年は地味にありがたいものです。

かゆいところに手が届くサービスというかなんというか…

ソーラーワールドの30年保証というツワモノ的な売り方ではなく、庶民的な、というか、一番パイの多そうなところを突いてくるところが、シャープらしいな、と感じます。

最大効率18.2%の製品は国内製造製品ではNo.1!

以下は最新製品の製品スペックの一覧表ですが、標準サイズのパネルで18.2%のモジュール変換効率効率についてのページで各メーカーの製品で変換効率を比較していますが、これはパナソニックのHITパネル(多接合型で性能を向上させた製品)に迫る変換効率を達成しています。

品名 住宅用 単結晶太陽電池モジュール
形名 NQ-210AD
<標準>
NQ-148AD
<コンパクト>
NQ-095LD
<コーナー>
NQ-095RD
<コーナー>
公称最大出力 210W 148W 95W 95W
公称最大出力 18.2% 17.5% 13.1% 13.1%
希望小売価格 120,000円+税 91,100円+税 58,900円+税 58,900円+税
発売日 12月9日
月産台数 計50,000台

そして、実はシャープより上位にランクインしているメーカー(東芝・パナソニック)の製品はどちらも海外工場で作られたものです。(東芝はアメリカのメーカーサンパワーのOEM製品でフィリピン製、パナソニックはマレーシアの自社工場で製造)

シャープは国内住宅用市場に再び的を絞る?

いまどき国内だから、海外だから、どうこうというのは一概には言えませんし、ここではどちらがどう優れているかを論じるつもりはありません。ただ、シャープの王道なマーケティング路線が、さすがだな、と思った次第です。

シャープは今年度まで優遇されている産業用(10kW以上)の設備に向けた大型需要を半国内産(セルを海外のメーカーから輸入して国内組み立て。詳しくはパネルの製造国についてを参照)の廉価版製品やOEM製品で吸収し、シェアの拡大を図りました。
戦略が功を奏したのか、一瞬ではあったものの世界シェア1位を奪回しています。

そして来年からは、市場において住宅用の比率がまた高まることが予想されることから、「国内一貫生産」の路線をまた強化しよう、という寸法ですね。

安さも品質も極められるか?

気になるのはやはり価格。
最新のパネルメーカー価格比較表では、シャープはブラックソーラーで単価30万円を切らない価格帯ですが、中国製品は20万円台のメーカーが続々出てきています。

日本の国産100%メーカーでも、化合物系のソーラーフロンティアが20万円台後半で手に入れられるようになってきています。

一昨年~昨年度までのような激しい価格競争は今後期待されないものの、かつてのシャープの「安くて高品質」のイメージは今ではイメージ倒れの現状となっているきらいがあるのも事実。国産をキープしながら、もうちょっとここで価格面も押してくるのでしょうか?

とはいっても「とりあえずシャープ」的な買い方をする方だってまだまだ多いでしょうから、無理せず健全な経営をしてもらった方が、消費者的にも安心なのかもしれませんね。

シャープの製品情報、価格情報
リリース

近鉄不動産の太陽光売電住宅、シャープのパネルを搭載

近鉄不動産は、10kWの太陽光発電システムを搭載した、『太陽の住まい』という住宅を販売開始しました。
太陽光発電システムは、『受光量アップ』・『送電ロス低減』・『発電ロス低減』が特徴の、シャープの『BLACK SOLAR』を採用しています。安心の保証とメンテナンスも充実していて、『10年間の屋根工事漏水保証』や『メーカー保証』、『太陽光発電のシステムを見守るWebモニタリングサービス』などが提供されています。
経済産業省が実施している電気の固定価格買取制度では、太陽光発電システムの発電量により売電価格や買取期間が異なりますが、10キロワット未満の発電量の場合は、買取期間が10年間になります。しかし、太陽の住まいの場合は、10キロワット以上になるため、買取期間は20年と長期間電気を売ることができ、試算される売電収入は約800万円と見込まれています。
本住宅は、近鉄沿線の主要住宅地で分譲中の注文住宅用地にて工事請負契約を締結する人が対象になります。

参考

シャープが米子会社リカレント・エナジーを売却、入札にはソーラーフロンティアも参加

Recurrent Energyは米カリフォルニア州の太陽光発電所のデベロッパーで、20~500MWというより大規模な太陽光発電所に特化した企業。
2006年から520MW以上のプロジェクトを建設しており、さらに計画中のプロジェクトが3.3GW、契約済みのプロジェクトが1.1GWという大手デベロッパーで、シャープは2010年に3億500万ドルで買収し、子会社化しました。

しかし今回、シャープは同社を売却する意向を発表し、その入札にはあの、ソーラーフロンティアも参加するんだとか!

シャープは世界の各地域で太陽光関連の事業を手放しており、今年には米国、英国でのパネル生産の打ち切り、イタリアのパネル製造の合弁事業解消などで営業減収となっているものの、これは中小型液晶などへの投資を増額するための資金集めであるとされています。

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70年間使えるリチウムイオン蓄電池をシャープが開発

蓄電池の使用回数(寿命)は、現時点で23,500サイクルで83%(NEC)の容量維持という研究段階の成果などもありますが、今回シャープ京都大学の田中功教授らがNECの記録をわずかに上回る、25,000回の充放電が可能なリチウムイオン蓄電池を開発したと発表。

風力発電や太陽光発電といった再生可能エネルギーと組み合わせて使うための大型蓄電池としての実用化を計画しているのだそうです。

沖縄や九州の離島での系統連系の申請保留問題(系統連系問題で関連記事はまとめてあります)にもあるように既に太陽光発電を中心に系統の限界が見えてきている現状で、高性能の大型蓄電池の実用化が心待ちにされている状況と考えられます。

実験では8cm角の電池を試作し、最新のシミュレーション技術によって正極に使われる素材(鉄、ケイ素など)の組み合わせの最適化を行ったことなどが今回の成果につながったのだとか。
研究の詳細は英科学誌ネイチャーコミュニケーションズに掲載されたよう。

参考

日本エコシステムが屋根借り事業「ゼロ円太陽光発電」

日本エコシステムが、屋根借りモデルの太陽光発電事業「ゼロ円太陽光発電」の開始を発表。

屋根貸し事業はSBエナジーや、神奈川県を始めとした自治体の先例があり、太陽光発電の施工会社大手である同社の屋根借り事業参入は”満を持して”という感じがします。おそらく今までは施工の依頼が多く、そこまで手が回らなかったのではないかと予想しています。

主に住宅用を対象とした補助金も終了した今年度、ちょっと落ち着いてきたところで施工実績を生かした信頼度も助け、屋根借り事業の開始。
順序としてはとても健全だと感じます。特にのロハス電力の破産問題があった後では、施工業者の信頼度はこれまでに勝って重用視されてくることかと思います。

10kW未満の設置容量でも他の設備と合わせる事で20年全量の売電をできるのが、屋根貸しのメリットでも大きな部分を占めます。日本エコシステムの「ゼロ円太陽光発電」でも、3kW程度が乗る屋根が対象となっており、最小容量の3kWでも20年の全量売電が適用されます。さらに20年の売電期間終了後は設備を譲渡されるということ。

パネルはシャープ製のみ

ひとつだけ、パネルメーカーがシャープに限定されているのが残念だなぁ、という感じ。

もちろんシャープは日本の太陽光発電システムメーカーでは老舗です。
しかし最近では、太陽光モジュールになるまえの原料を外部調達でまかなったり、パネルもOEM調達などしており、「モジュール供給量1位に返り咲き」のニュースを見ても”一位になったけれども…”と言いたくなってしまいます。

国内での一貫生産にこだわる三菱京セラソーラーフロンティアなどが選択肢としてあればもっといいのに、とはいいながらも、屋根の賃貸者により多くの配当を渡すためには、一括で同メーカーから大量に仕入れてコストを減らす方法の方が良かったのだろうと予想します。

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三井ホームの「スマートブリーズZERO」は2kWの搭載で電気代ゼロを実現!

スマートハウス関連のニュースが続きます。
住宅メーカーでは「いかにして住宅に10kW以上を載せるか」という課題のもと、新製品の開発/発表が相次いでいますが、三井ホームの視点はちょっと違うようです。

三井ホームはなんと2kWという少容量の太陽光発電システムでも光熱費ゼロを可能にした「スマートブリーズZERO」を発表。
(あくまでここでは”光熱費ゼロ”ということで、ZEHまではさすがにいかないみたいです。)

「スマートブリーズZERO」は「Newスマートブリーズ」に太陽光発電システムを足したモデルで、この「Newスマートブリーズ」は業界トップクラスの超・高断熱性能を実現、省エネルギー性能では「通年エネルギー消費効率APF(Annual Performance Factor=通年エネルギー消費効率)が5.0」と業界一を誇ります。

パネルはシャープのブラックソーラーが採用されるということ。

また反射光による近隣トラブルの観点から設置が出来ない事が多かった北面へは、防眩パネルを用意してニーズに応えているのだそう。
設置角度にもよりますが、北面は南面と比べて66%程度まで発電量が落ちるのも設置例が少なかった一因としてあります。)

参考