高効率パワーコンディショナの新製品を発売

日立アプライアンス株式会社(取締役社長:二宮 隆典)は、住宅用太陽光発電システムを構成する主要機器となるパワーコンディショナ新製品として、HSS-P55BH(定格出力5.5kW)を11月20日から、HSS-P40BH(定格出力4.0kW)を12月20日からそれぞれ発売します。
従来製品*3では、太陽光発電システムの設置前に実施する電力会社との連系協議*4の際、近隣区域で太陽光発電システムが多数設置されていて多数台連系となる場合には、事前試験を求められる場合がありました。そこで新製品では、多数台連系対応の単独運転防止機能を採用することで、事前試験を不要とし連系協議がよりスムーズに行えるようになりました。
また、引き続き、日ざしの変化を見はり、太陽電池モジュールが発電する際に発生する電力ピーク点の変動を、適切なタイミングで探索する日立独自のHI-MPPT制御*5を採用しています。HI-MPPT制御は、太陽電池モジュールに部分的に影がかかった場合でも電力ピーク点の探索ができるため、ロスを抑えて太陽電池モジュールからしっかりと電力を取り出すことができます*6。さらに、パワーコンディショナを構成する電気部品や回路パターンの低損失化など、独自のインバータ技術の採用で高い電力変換効率96%*7を達成。これらにより、しっかり発電できるパワーコンディショナとしました。

*1
同一の柱上変圧器を使用するエリア内において、多数のパワーコンディショナが連系されている状態。
*2
同一の柱上変圧器を使用するエリア内において、多数のパワーコンディショナを連系した状態で、トラブルにより停電が発生した場合でも、相互干渉することなく確実に運転を停止する機能。
*3
当社従来製品HSS-P55AおよびHSS-P40A。
*4
太陽光発電システムを電力会社の商用電力につなぐ際に、各電力会社と実施する事前協議。
*5
MPPT制御=Maximum Power Point Tracking制御(最大電力点追従制御)。
*6
設置する太陽電池モジュールの種類や角度、接続方法、太陽電池モジュールにかかる影の状況、季節変動による太陽電池モジュールの表面温度や日射量などによって効果は異なります。
*7
日本工業規格JIS C 8961で規定する定格負荷効率

新製品の主な特長<パワーコンディショナ>

多数台連系対応の単独運転防止機能採用【New】
独自のインバータ技術により電力変換効率96%を達成
日ざしの変化を見はり、電力ピーク点の変動を適切なタイミングで探索するHI-MPPT制御採用

型式および発売日
定格出力 型式 価格*8(税込) 発売予定日
パワーコンディショナ 5.5kW HSS-P55BH 409,500円 11月20日
4.0kW HSS-P40BH 294,000円 12月20日

参考

三菱電機の新しいパワーコンディショナ「PV-PS55J」は”10kW以上の住宅用”に注目

三菱電機が今月30日、パワーコンディショナー新製品「PV-PS55J」を発売開始すると発表しました。
このモデルは屋外用、出力5.5kWのタイプ。住宅用の屋外用では最大容量です。

住宅用で10kW以上のシステムに適した出力であるといいます。

売電期間が20年と2倍になるため、住宅用であっても10kW以上のシステムを選択する場合も増えてきています。
しかも、屋根の上に載せることによる屋根への負担の増加や、初期費用の増加のリスクがあるため、10kWをほんのちょっと超えただけの10kW~11kWに設置件数が集中している(このポストの上から4枚目の画像を参照)ことも、三菱は目をつけていることと考えます。

1台何十万もするパワーコンディショナ―、1台多くなるだけで初期費用に大きく影響が出るため、考慮したい部分の1つです。

日立ブランドの太陽光発電が販売開始

日立アプライアンス株式会社は、2012年8月20日から日立ブランドによる住宅用太陽光発電システムの販売を開始すると発表。

家電メーカーとしてはスタートが遅れた日立。
パネルはソーラーフロンティアサンテックから提供を受け、パワーコンディショナーをはじめとする周辺機器を日立で開発。日立ブランドとしての太陽光発電システムの販売を開始することになりました。

日立の太陽光発電で使われるパネルは、ソーラーフロンティアの「SFL95-C」および「SF155-S」と、サンテックの「STP195S-24/Adb+」(スペックなどについてはそれぞれのページでご確認ください)

日立が開発した住宅用太陽光発電のパワーコンディショナは2種類で、「HSS-P40A」(4.0kW・294,000円)と「HSS-P55A」(5.5kW・409,500円)。
パネルを外部から調達する代わりにパワコンが独自性の高い製品であるのが、魅力につながると予想できます。リリースによると、

日立独自のインバータ技術により、太陽電池モジュールが発電した直流電力を交流電力に効率良く変換し、96%の高い変換効率を実現しています。また、日ざしの変化に対応し、適切なタイミングで電力ピーク点を探索して動作するHI-MPPT制御を採用しています

ということ。
他にも周辺機材としての架台と固定金具は、作業負荷や設置後の外観にも配慮しています。

参考