LIXIL、新製品のソーラーパネル「セテラ」と出力制御対応のパワコン発売

株式会社LIXILは2015年の5月より、高出力ソーラーパネル「セテラ」を発売します。
「セテラ」は2種類のサイズを展開し、限られた屋根面積に効率よくパネルを組み合わせ搭載することで同じ設置面積でも発電量をアップすることが可能になり、さらにLIXILのソーラー発電システム「ソーラールーフ」「ソーラーラック」「ソーラーベース」に対応しているため、戸建住宅やオフィス、店舗、工場や休耕地などさまざまな場所に設置できます。また、新しいパワーコンディショナRLEタイプも同時発売し、太陽光からの安定した電力供給をサポートします。

また、セル構造から見直しを行いパネル1枚あたり270Wと、従来品より発電効率・発電能力、ソーラーパネルの変換効率、ともに大幅に向上しました。このように、LIXILは今後も太陽光発電の技術を追求し、発電効率が高く、年間を通じて安定した太陽光での電力供給を行うシステムの開発を通じてソーラー界のニーズに応え続けます。

同時に出力制御にも対応したパワーコンディショナの販売も開始することを発表しています。

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シャープ、パワコン新製品とクラウド蓄電池システム発売

太陽光発電の固定価格買取制度の運用ルールが変更になったため、地域によっては住宅用の太陽光発電についても電力会社から出力制御を求められるようになりました。
シャープはこの出力制御に対応できる新型の蓄電池「クラウド蓄電池システム」を5月に発売の予定です。
これは、太陽光発電用のハイブリッドパワーコンディショナーとリチウムイオン蓄電池を1台で制御できるもので、パワーコンディショナーの定格出力は従来機よりも30%増の5.5kWh、蓄電池の容量は従来機の2倍の9.6kWhに拡大されました。

これにより、一般家庭の1日分の電気使用量・約10kWhを賄うことができる上、従来はパワーコンディショナー1台では太陽光発電との連携が難しかった屋根面積数が多い寄棟屋根や複合屋根などでも、この新型蓄電池だと1台で対応が可能になります。

このシステムはネットワーク上で情報を管理する「クラウドサーバー」と連携し、電気料金の多様化やお客様の電力使用状況に合わせて、きめこまやかなエネルギーマネージメントを実現します。万が一の停電時でも、自動的に電力を家庭内に供給する機能を搭載しました。

また施工面でも、本体が2つのユニットに分離しているため設置方法が簡単になり、工期短縮や施工費用の低減が可能となりました。シャープは今後も高まる蓄電池需要に向けて、クラウド蓄電池システムのラインナップ強化を図る予定です。

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Wave Energy、大容量パワーコンディショナパッケージシステム 「SOLAR SPEC」発売

コンパクトな一体型の太陽光発電用大容量パワーコンディショナ「SOLAR SPEC」シリーズに関し、株式会社Wave Energyは新モデルの追加とリニューアルを発表しました。
SOLAR SPECは太陽光発電で必要とされるパワーコンディショナーや集電回路・昇圧変圧器・高圧機器類などが一体化され設置面積も少なく済むコンパクトなつくりで、完成品として出荷されます。また施工も簡単で建設コストも低減されるというのが特徴でもあります。

その新型モデルは新たに倉庫や工場の屋根に据え付け可能で小規模な直流側DC600Vタイプの300kWとDC1000Vタイプの660kWが発売されます。さらに大規模メガソーラーに対してはDC1,000Vタイプの750kW2台が収納できるモデルも発売され、出力電圧が22,000Vです。

またリニューアル内容としては施工が容易になるよう外形を統一し、冷却ユニットを複数搭載することで万一1台が故障しても継続運転が可能です。300kVA以下の製品はキュービクル式高圧受電設備のPF-S型対応、1000Vシリーズにも集電盤機能が追加されるなど、コストダウンや信頼線・施工性がアップしています。さらに3G回線を内蔵した遠隔監視装置が搭載されているため、リアルタイムでの監視が可能になっています。

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三菱電機、パワコン製造を京都に移管

三菱電機は、現在、岐阜県中津川市にある中津川製作所で行われている太陽光発電用パワーコンディショナーの開発・生産業務を、京都府長岡町の京都製作所に移管すると発表しました。
今回の移管は発電電力の自家消費型への移行を見据えて行われるもので、デジタル機器ソフトウエアの開発機能と、HEMSやEV用パワーコンディショナーの開発実績を持つ京都製作所に家庭用パワーマネジメント関連の資源を集中させることにより、HEMSやEV、蓄電池などと連動した制御を行えるパワーコンディショナーへのニーズの高まりや、電力会社の出力制限と同時に家庭への電力供給が制限される現状への不満に対応していくのが狙いとされています。

開発・生産の移管は2015年4月に行われる予定で、京都製作所にある既存の実装ライン、組み立てスペース、人員を活用していくとしています。検査装置は中津川製作所から移設するため、設備投資はほぼかからないと見られています。

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オムロン、重塩害地域対応のパワコン「KP55M/KP44M-SJ4」を発表

2015年2月17日、京都市下京区を本拠地とするオムロン株式会社は自社のウェブサイトで、2012年に発売した太陽光発電システム用パワーコンディショナ「KP M」シリーズの重塩害対応タイプのである「KP M-S」シリーズのリリースを発表しました。

オムロン社によると「KP M-S」シリーズはこれまで太陽光発電システムの設置が困難だった塩害地域でのシステム設置を実現すべく作られたもので、海水の波しぶきが直接当たる地域を除いた海岸線500m以内の地域や、潮風の当たる場所にも設置することが可能であるとしています。
さらに従来機種にあった隠蔽配線口を削除して独自開発したジョイントを使用したことで、防水性と施工性の両立と外観の美しさを向上することにも成功している他、高性能塗料を塗布することでこれまでよりも高い防錆性能を実現させており、厳しい環境の中でも高い信頼性を保ち続けることが可能となったとしています。

スペックは従来のKPシリーズをのものを引き継ぎ、4.4kW(KP44M-SJ4)、5.5kW(KP55M-SJ4)となっています。2015年6月にリリースされる予定。

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TMEIC、パワーコンディショナの製造工場を中国に建設

2月5日、東芝三菱電機産業システム(TMEIC)は大規模太陽光発電システム用のパワーコンディショナー(PCS)の販売・製造会社を同社では初めてとなる海外製造拠点として中国蘇江省塩城市に設置しました。

塩城市は豊富な日射量や土地を持ち、電力系統や電力消費地が近いためメガソーラー開発にとって好条件が揃っています。中国では二酸化炭素排出量の増加や石炭火力による大気汚染が問題視されており、国策として再生可能エネルギーの積極的活用に力を入れているためTMEICはこのPCSを最重要地域と位置づけています。

この新会社はTMEICが100%出資し、2015年2月から新事業を開始します。太陽光発電システム用PCS「SOLARWARE」の定格出力500kW機と630kW機を製造し、1GW相当の生産高を目指しています。

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GSユアサ、蓄電池搭載のパワコン販売

GSユアサはパワーソーラーIIIの販売を開始しました。
パワーソーラIIIは、出力4.5kWのパワーコンディショナーにLiイオン蓄電池を搭載したもので、災害時などの電力網が停電したときでも、安定した電極を供給することができます。
太陽光で発電した電気を充電しておくことにより、曇りの日など太陽の日が無いときでも電力供給できるのも特徴です。

気になる価格は?

搭載するLiイオン電池は3タイプあり、4.2kWh(454万円)・8.4kWh(665万円)・12.6kWh(887万円)と少しお高いですね。例えば8~9kWの太陽光発電にパワーコンディショナを付ける場合4~5kWを2台使うことが多いですが、2台分で希望小売価格60~80万円程度。これに600万円プラスして蓄電池がついてきます、と言われても、むしろ蓄電池を別に購入する方が安くなる場合が多そうなので、本当に買う人がいるのか疑問です。
販売目標も控えめで、初年度100台としています。GSユアサもさすがにじゃんじゃん売れるとは思っていないみたいですね。

新しい価値の提案になるか?

ただこの製品で重要だと思うのは、パワコンと蓄電池をくっつけるという今までなかった提案をしていることです。

通常の蓄電池システムも、バッテリーと充電器がくっついた製品となっていますが、パワコンがこの充放電をコントロールできる機能も持つことによって、家のエネルギーマネージメントが効率的で快適に行えるような状況が確認できれば、こうした製品構成が近い将来のスタンダードになることも考えられます。

実証実験などでの導入も期待したいですね。

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田淵電機の新技術パワコンで、発電量を増やせる?

パワコンメーカーの田淵電機が、「太陽光発電所の発電効率を高められる」新技術を開発したとのこと。
詳細がプレスリリースは見つからなかったので詳細が分からないのですが、なんでも、通常大型パワーコンディショナーを少数代おくところを、容量の少ない小型パワコンをパネル下に設置できるようにしたものだといいます。
これによってパワコンの設置に場所を取らないのでパネルを設置できる面積を増やせたり、一つのパワコンに接続するパネルの枚数が減るので、出力変動そして異常などにも気づきやすいメリットがあるのだとか。

台数を増やすとメンテナンスや初期費用が増えるイメージがあるのですが、実際どうなのでしょうか。
公式リリースによる詳細を待ちたいところです。

三菱電機、世界初のEV用パワーコンディショナ「SMART V2H」を発表

三菱電機が7月1日に発表した新製品「SMART V2H」は、太陽光発電の電力とEVからの電力、系統からの電力の3種類を混ぜて使用することができる、世界初のEV用パワーコンディショナー

いわゆるV2H(Vehicle to Home)といわれるこのシステム、EVが蓄電池の役割を果たし、家庭内への供給とともに、太陽光発電からの充電も可能。
まさに、「スマート」なV2Hシステムですね。

停電時はEVを蓄電池として活用、6kWを安定供給

太陽光発電は停電時にも使えるとは言いながら、出力はパワコン1台につき1500kW。しかも太陽の日射量によって変動するために供給は安定せず、限られた用途にしか使えませんでした。

しかし「SMART V2H」はEVに充電してある電力と太陽光発電からの電力をシームレス充放電で切り替えができ、停電中も6kWの出力を安定して供給(供給可能な電力量はEVの充電残量と太陽光発電の出力に依存)できます。もちろん太陽光発電の余剰分をEVに充電することもでき、災害時の利用価値がかなり高まります。

販売開始は7月31日から。
現時点では日産の「リーフ」のみ接続が可能となっており、三菱自動車の「MiEVシリーズ」にも順次対応予定とのこと。
また製品の購入にあたっては電力会社との個別の系統連系協議が必要なため、現在はモニター販売に限定されています。

今後の汎用化に期待したいですね。

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自立運転機能付きの100kWパワーコンディショナ

三洋電気株式会社は、100kWの産業用太陽光発電用パワコンディショナー「SANUPS P83E」のラインナップとして停電時に自立機能の付いたものを発表しました。
“三洋”というので、今はパナソニックで取り扱われている高性能HITパネルを元々販売していた三洋電機かと思ったら電気違いの山洋電気という会社なのですね。

産業用の太陽光発電も、停電時の自立運転機能があれば災害時にも安心ですね。

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