グアムに初の太陽光発電

世界中で離の抱えるエネルギー問題は類似しており、輸送費が大きな負担となる燃料を必要とする火力発電からの脱却を試みる動きは各地域の離島で広まっています。

島のエネルギーを100%太陽光でまかなうトケラウ島などのニュースは、小規模ながら期待が膨らむ事例。

日本でも沖縄の島々や淡路島などで、太陽光発電をはじめとしたスマートグリッド化、エネルギーの地産地消・自給率の効率が進んでいます。

アメリカではグアム島に初めて太陽光発電の開発計画が持ち上がったそうです。
規模は25MW。この容量で1万世帯分以上の電力需要をまかなえるのだそう。
NRG Solar(NRG Energy子会社)が事業主となり、航空・宇宙大手のボーイング(Boeing)社がEPC(設計・調達・建設)を行います。

参考

カリフォルニアの砂漠に世界最大の太陽熱発電

太陽のエネルギーを使った発電方法は太陽光発電だけではありません。

太陽の日射による熱を利用した太陽熱発電は、太陽光発電と比べるとかなりシンプルな技術。火力発電と基本的には一緒で、太陽の熱を利用してボイラーで蒸気を発生させ、タービンを回すことで発電するというもの。

集光型太陽熱発電は鏡を利用して一カ所に光を集めるため、効率もさらに上がります。虫眼鏡で火を起こすのと同じ原理。
カリフォルニア州にできた世界最大の集光型太陽熱発電所は、タワー式太陽熱発電という方法を使ったもの。

なにより発電所の見た目が美しいので、BrightSource Energyの写真をいくつかご紹介します。
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鏡で光を反射して、この上を通る飛行機なんかはまぶしくないのか、なんてお思いかもしれません。
この鏡はちょうど追尾型太陽光発電システムのように、太陽の動きを追うように制御され、中央の発電設備にちゃんと光が集中するようになっています。

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カリフォルニア州の再生可能エネルギー開発計画

発電設備を備えた3棟のタワーを合計して392MWになるということ。
そしてこの施設でアメリカの一般家庭の電力消費量の14万世帯分を発電できるそうですが、アメリカの住宅における平均的な電力消費量はなんと、日本(約3600kWh/年)の3倍近くの、1万1000kWh!

ちなみにカリフォルニア州では2020年までに33%の電力需要を再生可能エネルギーでまかなうという目標を掲げています。広大な土地と日照量が得られる同州は再生可能エネルギーの開発に向いているとはいえ、節電についてをもっとちょっとだけ真剣に考えれば、目標到達はより簡単なのではないか、と思うのですが。。。

カリフォルニア州の集光型太陽熱発電、発電効率は日本での太陽光発電の3.7倍

さてここで、このプロジェクトの数値を利用して、カリフォルニア州がいかに再生可能エネルギーに適した土地であるかを見てみようと思います。
(1万1000kWh)×(14万世帯分)÷(392MW)で、1kWあたり3,928kWh/年の発電量を得られるという計算になります。
つまりこれは、日本での太陽光発電1kWあたりの発電量の3.7倍!設備利用率(稼働率)にして約45%と、風力発電も大きく上回る効率の良さになります。なんとも羨ましい気候ですね。

カリフォルニア州の集光型太陽熱発電の発電コストは半分?

このプロジェクトにはNRG Energy、BrightSource Energy、Googleなどが出資し、施設の総工費は22億ドル(約2200億円)だったそう。
集光型太陽熱発電の耐用年数については情報が見つからなかったので、仮に火力発電の耐用年数15年で計算すると、発電コストは約9.5円/kWhという計算になります。

これに対して日本の太陽光発電の発電コストは14.3〜19円。(キロワット単価30〜40万円で計算)

耐用年数、稼働率など、正確な数値で計算するともう少し変わるのかもしれませんが、コストが安い事にかわりはなさそうです。
やはり、羨ましい!Googleが再生可能エネルギーを「投資先として魅力的」だと考えるのも納得できます。

参考

ハイチの再生可能エネルギープロジェクト完了・パネルはトリナソーラー

ハイチのBoucan Carré地域で進めてきたThe Sun Lights the Wayプロジェクトが完了したと、開発者のNRGエナジーが発表しました。
このプロジェクトでは地域内の20の教育施設、養魚場とドリップ灌漑施設に太陽光発電を設置が導入されました。

今回のプロジェクトの為に様々な機関から資金が集められました。
NGOのSolar Electric Light FundがNRGエナジーをサポートし、クリントン元大統領のグローバルイニシアチブ、Clinton Bushハイチ基金からの資金援助も得られたほか、トリナソーラーは、学校に設置されたソーラーパネルのすべてを寄贈しています。

このソーラーパネルによって教室の照明、通信システム、パソコンや他の学校設備などへの電力供給が可能になり、6,000人の生徒たちが恩恵を受けるということです。

灌漑設備への太陽光発電の設置により作物の収穫量を増やし、養魚場では6つの水槽の通気装置に電力を供給できるようになります。

参照