ジンコソーラーのスマートモジュール、兵庫県の2MWメガソーラーに採用

2月5日、中国ジンコソーラーホールディングは、兵庫県西宮市の2MWメガソーラー(大規模太陽光発電所)に、太陽光パネル供給をしたことを発表しました。

供給したのは、太陽光パネル単位MPPT(最大電力点)を制御するパネル「smart modules」に、アメリカの「Tigo Energy社」の制御モジュールを取り付けることで実現することができました。

パワーコンディショナー(PCS)レベルのMPPT制御では、一部分に影がかかり出力低下した太陽光パネルは、PCSがその出力低下のパネルに合わせ、MPPT制御をするので、高い出力で発電をしている他のパネルの発電量も低下してしまうことになります。このような出力が下がった太陽光パネルの影響を防ぎ、パネルごとに最大の出力を実現させることができると共に、一部分に影がかかった太陽光発電所の最大出力20%向上することが出来ると言います。今回7644枚のパネル納入「smart modules」を使っての太陽光発電所は、日本では最大な規模となります。

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トリナソーラー、バックシートの改善や高性能MPPT制御機能搭載の「Trina smart DC」を発表

従来の太陽光発電のパネルには樹脂性のバックシートを採用しており、これが経年劣化と過酷な条件下では変質を招きやすいと指摘されてきました。この樹脂を廃止して厚さ2.5mmの特殊ガラスを両面に利用することにより、微小なひび割れであるマイクロクラックを引き起こす可能性を限りなくゼロに近づけることに成功しています。
厚さ2.5mmというのは実験結果から割り出されたもので高温多湿、砂漠などの環境でも利用することが可能なことが検証済みとなっています。さらにガラスの両面を銅箔で覆うことにより、通常予想しうる10倍以上の高温高湿の条件下でも劣化する可能性が3%以下と驚くべき結果が明らかになっています。

特殊ガラスを生産するためのコストはまだまだ高いのですが、量産することで価格をおさえることが可能ですし信頼性が高まるにつれて需要も高まるはずです。アルミ製フレームを排除したことで埃や砂、が滑り落ちる構造になっており、メンテナンスコストも削減することができます。厳しい気候の中でも一定の発電量を確保することが容易になっているのです。
ガラスを利用することで両面受光型となり最大限の電力を発電することが可能になります。パネルに変換器を設置することでパネルごとに電流と電圧を制御することができますので修理や故障もパネルごとに行うことで対応することができメンテナンスも容易になります。

大量生産を想定しており、すでに量産化の計画がスタートしています。太陽電池セルが60個のものと72個のパネルをすでに製品化しており、事業者が効率よく発電できるようにサービスを開始しています。マイクロインバータの代わりにパワーコンデイショナーを設置し、太陽電池セルを利用することで特殊ガラス以外のコストを下げ、価格を従来製品よりも安くすることに成功しています。

このほかにも、パネルごとにMPPT制御を可能にする「Trina smart DC」を新たに商品化。

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