フランスでは商業地域内の新建造物の屋上に一部緑化か太陽光パネルの設置を義務付け

フランス議会は先週、国内の商業地域内で建物を新しく建てる際に建物の屋上を一部緑化もしくは太陽光パネルを設置しなければならない法案を可決しました。

緑化には太陽の熱を遮る効果があり、夏場に建物内の気温を下げる効果や屋根の水はけ問題のトラブルを解消出来る他野生の鳥が住み着くなど都市での生物多様性の促進が期待が出来ると専門家が指摘しています。

環境保護活動家は新築の屋上全ての緑化を義務付けるよう求める活動をしていましたが結果的に緑化は一部、もしくは太陽光パネルでの代用も可、対象を商業建築のみに可決されました。屋上緑化は欧米を中心に人気で、カナダのトロントでは2009年に全ての建物に屋上緑化を義務付ける条例が施行されています。

参考

2013年版・世界の太陽光発電設置量まとめ

EPIA(European Photovoltaic Industry Association/欧州太陽光発電工業協会)による、2013年・世界の太陽光発電の設置量に関するレポートが発表されたので、まとめてご紹介します。

合計37GW、トップは中国/日本は2位!

2013年の世界的な太陽光発電導入量の合計は37GWにのぼりました。
昨年の29.9GWから大幅に伸びています。
ちなみにNPD Solarbuzzによると、2014年はさらに49GWに増えると予測。NPD Solarbuzzは、2013年に関しては36GWとかなり近い予測を出していました。(参考

1位は中国で、2013年中に11.3GWを設置。累積では18.1GWに成長。
日本は2位で6.9GW、次いでアメリカ4.8GW。


ヨーロッパではドイツが首位

前年の導入量から半分以下に落ち込んでいるものの、ヨーロッパの地域内では変わらずドイツが市場を先導しているということ。2012年に7.6GWだったのに対し、2013年は3.3GWでした。

ドイツに続いて4国が1GW前後をマーク。
イタリア(1.1〜1.4GW)、イギリス(1〜1.2GW)、ルーマニア(1.1GW)、ギリシャ(1.04GW)

2012年調子が良かったフランスベルギーデンマークなどは、2013年は制度改正などでふるわなかったよう。


アジアが市場先導を奪回

長年ヨーロッパによる市場のリードが続いていましたが、2013年はアジアが10年ぶりに市場を先導しました。
中国、日本の導入量の伸びが大きく貢献したようですが、インド(1.1GW)、韓国(442MW)、タイ(317MW)も順調に伸びているということです。


電力ミックスにおける太陽光発電

ヨーロッパ全体で太陽光発電の2013年中の導入量は9,621MW(約9.6GW)。一位の風力発電(2013年に欧州計で約10.1GW)と合わせて成長が続いている。

発電量にして、太陽光発電は電力需要の3%、ピーク時の需要においては6%をカバーするまでに成長したという。

逆に、石油、石炭、ガスなどの火力発電は軒並み発電容量を減らしており、再生可能エネルギーの割合が増える電力市場においてグリッドシステムの成長がさらに需要になってくる。


三菱商事、欧州・中東地域の発電事業を英子会社に集約

三菱商事は以前からヨーロッパでの発電事業への出資を行っていましたが、今までの欧州および中東での発電資産を、英国の100%子会社であるダイアモンド・ジェネレーティング・ヨーロッパ社(DGE)に集約することを発表しました。
さらにDGEは今回新たにフランスの2か所の太陽光発電所(クルーシーCruceyおよびマッサンジMassangis)の権利の50%をフランスのEDFエネルジ・ヌーベル社(EDF EN)から取得しました。
それらを合わせたDGEが権利を所有する、発電事業は以下の表にある通り。
diamond

三菱商事は、非資源分野において2020年頃までに連結純利益の倍増を目標としており、DGE社を通じて欧州での電力事業も拡大していきたい意向とのこと。

参考

各国の2013年前半での各国の累積設置量

2013年6月末の時点での、各国の累積設置量に関する情報が続々出てきているのでまとめました。

アメリカ

アメリカでは、2013年前半で1,8GWの設置量があり、累積で10GWを達成したのだそう。そのうち5.53 GWはメガソーラーが占めているそうです。

NPD Solarbuzzのレポートによると、今後18カ月でさらに8GWが追加されると予測されており、これにより2014年末までに18GWに達すると予測しています。

参考
参考

フランス

フランスでは、2013年6月末の時点で、本土だけで3.33 GW、領土とコスタリカを合わせて4,113 MW(4.113MW)の累積設置量となったそうです。

参考

イギリス

イギリスのエネルギー・気候変動省(DECC)によると、2013年5月末の時点で累積1.7 GWがイギリスのFITに登録されていることを発表しました。
2020年までに15%の国内電力需要を再生可能エネルギーでまかなおうという計画を立てているというイギリス。それには22 GWの発電量が必要ということです。

参考

イタリア

イタリアは6月末時点で累計17.3 GW

参考

ドイツ

ドイツは2013年前半で1,800MWなので、2012年末の累積と合計して34,200MW(34.2GW)。もうちょっとで35GWですね!
ちなみにこの前半期の1,800MWと言うのは2年前の水準を上回る程度で、(2011年の前半における新規設置数は1,713 MW)2012年の同時期は4,186 MWもの設置数があったのだそう。
昨年のブームは大きかったのですね~。

参考

こちらのページでは、世界各国の太陽光発電導入数のデータを表にまとめています。
政策によって各国の導入量には大きく差があります。

三菱商事・フランスで初めて太陽光事業に参入




スペインやポルトガルにも太陽光の発電所を所有している三菱商事が、フランスでも、太陽光発電事業に参加すると発表しました。

規模は55MWで、フランスのEDFエネルジ・ヌーベル社と、50%を分け合う形で共同所有します。

三菱商事は発電事業に関して、現在保有する450万キロワット(4.5GW)から600万キロワット(6GW)に引き上げ、そのうち2割(1.2GW分)を再生可能エネルギーでまかなう計画。

参考

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次はブラジルがアツい?


ブラジルの太陽光発電に関して、景気の良いニュースが続けて出ていました。

ひとつは、太陽光関連会社であるReal Solar、Enerbra Indústria e Commercio de Paneis SolarそしてReal Solar, Bacilieri Equipamentos Elétricosの3社が総額3億7700万米ドル(約300億円)をブラジルのリオグランデ州に投資するとい話題。

Real Solarは5千万ドルを投資し、Amezに240MWの太陽光発電施設を建設。
Bacilieri Equipamentos Elétricosは3億800万ドルかけて、合計200MWになる施設を建設。
Enerbra Indústria e Commercio de Paneis Solarは1900万ドルを、Río Grande中の太陽光発電施設開発の為に投資するということです。

参考

そして、ブラジルとフランスが太陽光発電で協力関係を結ぶという話題。
フランスは、ブラジルが国内における製造体制を整えるための手助けをするようです。
ポリシリコンの生産から、モジュール組み立てまで一貫して国内で製造できることを目標にしているようで、その実現可能性について2013年の第1四半期までに研究を進めるそうです。

生産拠点がブラジルにできると、中南米での太陽光発電はさらに進みそうですね!フランスが手助けするというのも、注目したいです。
フランスは国内の累積導入量こそドイツやイタリアにはかなわないものの、着実に設置量を増やしつつある、と言う感じです。

参考

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EU各国の太陽光発電設置状況速報まとめ


今年も残すところ1月になり、各国が太陽光発電の累積導入状況を発表していたので、まとめてご紹介します。

ドイツでは2012年10月に新規で611MWの施設が設置されました。
これは9月に比べて980MWも下回る設置量ですが、昨年同月と比べると485MW上回る設置量だったそうです。

昨年2011年は1月から10月までの設置量が約4GWだったのに対し、11、12月で一気に3.6GWの導入があったそうです。FiT価格の引き下げに間に合うよう、前年は年末の設置ラッシュがあったようですね。

11月の状況だけ見ると、昨年のような設置ラッシュの雰囲気はありませんが、今年は10月までですでに6.83GWもの設置量だったそうです。
そして累積では10月末時点で31.6 GWということ。累積ではまだまだ、他国を大きく引き離して首位を保っています。

参考記事

対してポルトガルは、2011年の累積量32.4 MWを上回る37.6 MWが、今年1月から9月の間で導入されたということです。
去年と比べて成長していることは間違いないのですが、ポルトガル国内では太陽光発電の割合は非常に少ないということです。
ポルトガル国内では、10 GW(10,000MW)もの再生可能エネルギー累積設置量(9月末)があるのですが、そのほとんどが風力と水力で、太陽光発電は188MWのみ。
大規模(250kW以上)な太陽光施設への奨励金の廃止など、ポルトガルは国を挙げての太陽光発電普及ではなく、消費者単位での普及がベースとなっていくようですね。

参考記事

フランスでは、今年の第3四半期に241MWが導入され、累積は3,923 MWになったそうです。
2012年の1月から9月までの間に999MWが導入されましたが、昨年と比べると24%の導入量では減っているということ。
ただ今年11月末の時点で、承認待ちのプロジェクトが33,328件もあり、それらの合計出力は2,196MW分にのぼるそうです。
参考記事

最後にギリシャ
ギリシャ本土では、2012年10月末で累積設置量が1,018 MWになりました。
8月には136MW、9月には37MW、そして10月には44MWが設置されたということ。
この累積には系統がつながっていないギリシャの島々は含まれておらず、そちらの累計は108MW。
つまりギリシャ全土では1,126 MWの累積設置量になるということです。
この中でも約4分の1の263MWを、10kW以下の施設が占めるそうです。
参考記事

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各国の太陽光発電累積設置量・最新情報

各国の導入状況が発表され次第、随時更新していきます。参考までに各国の総電力需要に占める太陽光発電の割合も併せて掲載しています。なお、地域によって太陽光発電の設備利用率は異なりますが、平均的な設備利用率が把握できる国については表中の数字を使ってご案内しています。それ以外の国については日本の設備利用率13%(1kWあたりの年間発電量1140kWh)で計算してご案内しています。

国名 累積設置量 国の電力需要(MW) 設備利用率 太陽光割合 データ更新月 URL
中国 43,530 MW 5,463,800,000 16% 1.1% 2015年12月 参考
ドイツ 39,700 MW 582,500,000 11% 6.6% 2015年末 参考
日本 34,347 MW 859,700,000 13% 4.6% 2015年12月 参考
アメリカ 25,910 MW 4,686,400,000 17% 0.8% 2015年12月 参考
イタリア 18,920 MW 307,200,000 8.0% 2015年12月 参考
フランス 6,580 MW 462,900,000 14% 1.5% 2013年6月 参考
スペイン 5,440 MW 249,700,000 16% 3.2% 2015年12月 参考
オーストラリア 5,093 MW 2015年12月 参考
インド 5,048 MW 938,823,000 19% 0.9% 2015年12月 参考
イギリス 3,510 MW 323,300,000 10% 2.5% 2015年12月 参考
韓国 3,421 MW 2015年12月 参考
ベルギー 3,250 MW 84,780,000 4% 2015年12月 参考
ギリシャ 2,610 MW 59,530,000 7.4 % 2015年12月 参考
カナダ 2,500 MW 2015年12月 参考
チェコ 2,085 MW 59,260,000 3.5% 2015年12月 参考
オランダ 1,570 MW 112,500,000 1.2% 2015年12月 参考
タイ 1,444 MW 2015年12月 参考
台湾 1,176 MW 2015年12月 参考
南アフリカ 1,122 MW 2015年12月 参考
パキスタン 1,000 MW 2015年12月 参考
オーストリア 937 MW 65,670,000 12.7% 1.5% 2013年11月 参考
イスラエル 870 MW 2015年12月 参考
チリ 854 MW 2015年12月 参考
デンマーク 789 MW 32,070,000 10.8% 2.3% 2015年12月 参考
ポルトガル 454 MW 48,270,000 14.5% 1.2% 2015年12月 参考
アルジェリア 300 MW 2015年12月 参考
メキシコ 205 MW 2015年12月 参考
スロベニア 195.6 MW 14,700,000 1.5% 2012年11月 参考
フィリピン 156 MW 2015年12月 参考
サウジアラビア 100 MW 2015年12月 参考
ブラジル 69 MW 2015年12月 参考
アラブ首長国連邦 24 MW 2015年12月 参考
エジプト 16 MW 2015年12月 参考

イタリア、ドイツは全体から見た割合も高く、「太陽光先進国」と言われるだけあります。
チェコも、経済的に無理をしてでも導入促進をしているだけあって、割合的には日本を大きく上回っています。

デンマーク200MW達成?

デンマークは10月の終わりに、累計の太陽光発電設置量が192.7MWに達したと発表しました。
デンマークの余剰発電買取制度はシステム量に制限があるため、この数字は小規模な6kW以下のシステムの蓄積で達成されました。

2011年12月の時点で15MWしかなかったデンマークの累積設置量ですが、補助金制度とモジュール価格の低下により2020年までの目標としていた200MWを今月中にも達成できる見込みです。

参照元

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フランスはFiT価格改定

現在12MW以上の太陽光発電システムに対してキロワット当たり€10.24セント(約10.4円)の買取りをしているフランスですが、10月から12月のFiT価格は前回から20%も引き下げたキロワット当たり€8.4セント(約8.5円)と決定された、とフランスのEnerplanは発表しました。
この決定は業界の競争力と生産力を削ぎかねないとしています。

フランスは四半期ごとにFiT価格を見直していますが、今年大統領に選出されたFrançois Hollandeが「原子力発電の割合を2020年までに25%減らし、代替のエネルギーの開拓に充てる」と言っていたにも関わらず、FiT価格はどんどん引き下げられています。

ちなみにフランスの電力ミックスの75%超を原子力が占めます。(総電力量と原子力発電量の数値から算出)

フランスの太陽光発電の累積設置量は8月の時点で3.28GW。毎四半期ごとに成長率は減ってきているのが現状です。

以前二大太陽光発電先進国のドイツ・イタリアと、日本の状況を比較していますが、フランスの電気代は(時間にもよりますが)日本の1/3程度
イタリア、ドイツ、それから日本などと比較すると、もう少し太陽光サーチャージを電気代に上乗せできる余裕もある気もしますが、そこは自国の方針を重視するんですね。

参考記事

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