中国のレネソーラが日本進出第一歩を踏む

2012年成長を見せた中国の太陽光パネルメーカーとしても取り上げられていたRenesola(レネソーラ)。
日本でのシェアを狙う関門の1つとなるJETPVm認証の取得を発表しました。

この認証は太陽光パネルの数々の性能・安全の検査、及び製造工場の査察を行うもので、同等の国際基準に準ずるものだということ。

「JPECのシステム登録同様、外国企業が日本の住宅用太陽光パネル市場に参入するに当たり、最重要事項と考えられています。」といことで、レネソーラが今後日本進出を進めたい意向を示していると考えられます。

今のところ日本国内の中国メーカーではトリナソーラーが優勢かな、というのが個人的な印象ですが、サンテックの勢いも落ちてきた今、さらに中国メーカーが日本市場にどんどん狙いを定めてくるのでしょうか。

EUの関税で中国製太陽光パネルの価格が45%上昇、中国メーカーは破綻?

アメリカに続き、EUでも安価な中国製太陽光パネルに対して関税をかける事が検討されている。
それによると、3月時点で1ワット換算0.66米ドルの中国のモジュール価格は、課税によって6月には0.97米ドルと、45%も価格が上昇することになるという。
これによって破産に追い込まれる中国メーカーも出てくるとされている。

中国側や、関税に反対する側からの意見では、モジュール価格の世界的な高騰を引き起こして導入量にも影響を及ぼし、モジュール周辺機器のパワコンなどの業界にも影響を及ぼしかねないとしています。また、ヨーロッパ地域の需要を地域内でまかなえる環境も整っていないという指摘もある中、ヨーロッパ側は「中国製品の代替は、その周辺地域のマレーシア、台湾、韓国メーカーが行うこともできる」としていますが、「中国製品の代わりとして韓国、日本、台湾やアメリカの製品を期待しようとも、中国製品以上のコストパフォーマンスが得られるパネルは他にない。また、それらの国は周辺地域の需要の拡大に目を向けており、ヨーロッパの需要をフォローすることは念頭にない。」などと反論。

昨日15日の会合で最終決定がなされ、関税が決定すれば6月6日から実施がされる予定。
15日の会合の内容についてはまだ発表されていませんが、中国のヨーロッパへの輸出の壁が高くなれば、日本への進出もより積極的になるかもしれないという見方もあり、気になるところです。

ちなみに今のところ、日本の市場では中国メーカーと日本のメーカーの費用対効果はそこまで差がついていません。

記事

2012年はインリーソーラーが供給量で1位に

IHSの発表によると、

サンテックを抜いて1位に躍り出た中国のインリーは、一昨年から43%の伸び。それに対してサンテックは製造拠点の閉鎖などで順位を大きく落としたのは、誰もが想像していた事だと言います。

ファーストソーラー、サンテック、シャープは10位以内に入ってはいるものの、出荷数では一昨年を下回っています。

この10位以内に入ったメーカーの中でヨーロッパの会社はRECのみ。

しかし中国の競合メーカーにひけ劣らない31%という高成長率を見せています。

 

solar02

 

全体でみると上位10位の全体に占める割合は2011年の46%から下がって40%。

日本国内の需要の大きさは、日本のメーカー京セラソーラーフロンティアの成長を促したとも言います。

順位にして、ソーラーフロンティアは2011年の14位から2012年は11位に、京セラは17位から12位に伸びています。

国内需要の拡大は2013年も続く事が予想されますが、対する中国メーカーRenesola、AstronergyHareon SolarそしてJA Solarも出荷数を伸ばしており、隣国の日本もおちおちしていられない??

ヨーロッパの少数国が大半の需要を担っていた2011年の状況から世界的に需要が拡大するにつれ、メーカーも他地域進出の傾向が大きいです。

参考

サンテック破産!

新華社電によると、中国江蘇省無錫市の中級人民法院(地裁)は20日、太陽電池中国最大手の尚徳太陽能電力(サンテックパワー)の破産手続きを開始することを決定した。過剰供給に伴う市況の悪化や中国製太陽電池パネルに対する米国の反ダンピング(不当廉売)関税導入などを受け、同社の経営は急速に悪化していた。

 同社のキング最高経営責任者(CEO)は声明で、「再建計画は評価作業中だが、顧客には引き続き高品質の製品を供給する」と強調。今後は地元当局主導による再建が図られる見通し。

 同社は、施正栄前会長兼CEOが2001年に創業。06年には施氏が中国の富豪ランキング首位になるなど急成長した。しかし、市況の悪化に伴い、12年3月末の負債は35億7500万ドル(約3400億円)まで増加していた。(朝日新聞)

地元や国の支援もむなしく、破産は免れられなかったようですね。

しかし、サンテックが今までの優位性をずっと保つ事はできないというのは予想されていた事で、GTMリサーチの「2015年の上位9位メーカー」からも漏れ落ちています。

これによって市場の価格はどのように動くかも見どころです。
毎月更新のパネル価格相場表もチェック!

JAソーラー、イスラエルの35MWの事業のためのパネルをシーメンスに供給

太陽光事業会社である「Arava Power Company」がシーメンスにEPC事業を委託したイスラエルの3つの太陽光事業(合計出力35MW)に、JAソーラーのパネルが採用されました。

今年1月から5月の内にモジュールの供給が行われます。

3地点ともイスラエルの砂漠に設置されることとなるため、「そのような厳しい自然環境にあってもJAソーラーのモジュールは耐久性とパフォーマンスが維持できることを証明できる」としています。

参考

サンテック、アリゾナの工場を閉鎖

昨年11月に、アメリカアリゾナ州のパネル工場の規模を最大時の3分の1程度に部減らしたサンテックですが、今度はその残りの工場(年間15MWが生産できた)も閉鎖することを発表しました。

前回の縮小はアメリカへの関税処置のすぐ後という事もあり、報復的な処置であったとも考えられるのですが、今回はアメリカの中国のパネルメーカーに対する関税に加え、生産能力の適正化を理由として挙げています。

2013年に20%を運営費削減を行うという事も発表しており、採算性の向上するための処置の一環としています。

参考

中国「ジンコソーラー」が日本進出

中国の浙江省と江西省に生産拠点を置くジンコソーラー。ヨーロッパやアメリカには既に進出を果たしていますが、今月1日、日本支社の開設で日本進出を果たしたと発表。

同社は、2012年9月30日に、シリコンウエハ、太陽電池とソーラー・モジュールそれぞれの年間累積設置量がおよそ1.2GWに達する垂直統合型のソーラー製品のバリューチェーンを構築。

GTMリサーチによる「2015年までに生き残る上位9つの太陽光モジュール製造メーカー」にも選ばれている世界的なモジュールメーカー。

リリース

中国・新たな生産に対して規制を本格化


昨年の暮れに、中国が太陽光業界に関する策を発表していましたが、実際に生産を制御しはじめたようです。

中国は、太陽光産業におけるパネルの過剰供給が引き起こした価格の異常低下を食い止めるため、新規でのプロジェクトの許可を一定期間中断するという発表をしました。

今月24日から有効となるこの決定は、政府が新たな”投資カタログ”を発行するまで、新規プロジェクトの許可は持ち越されるそうです。

参考

にほんブログ村 環境ブログ 風力発電・太陽光発電へ
↑ ↑各メーカーのパネルの発電量が気になる方は上記サイトが一番お勧め!実際に設置しているご家庭のナマの発電状況が閲覧できます

中国の太陽光産業、2012年中に300社以上が稼働停止


過剰供給が引き起こしたパネル価格の低下が原因で、中国の太陽光関連企業、サプライヤーからポリシリコン製造、パネルメーカーを含め、350社以上が稼働を完全に停止したと、ENFの市場リサーチが発表しました。

2011年は新規参入企業の増加で807社から901社に増えていた中国の太陽光関連企業ですが、2012年、300社近くが主に倒産で退場を強いられ、今業界に残るのは704社だと言います。

パネルメーカーに至っては、2011年の170社から624社にまで増えていたものの、2012年の終わりには454社まで減ったということです。

しかし、それらの多くの小規模パネルメーカーは、需要供給バランスが整うまで、休止という形を取ると考えられています。

結晶型に増してダメージが大きかったのが、薄膜型のパネルメーカーだという事で、中国での薄膜型の生産は、大半が休止とのこと。
中国製の薄膜型パネルの価格は、2011年12月時点で€0.63/Wp (約72円)から、2012年12月には€0.57/Wp (66円)に下がっています。
価格に関しては結晶型の落ち込みの方が大きかったようで、€0.68/Wp (約78円・2011年12月) から€0.46/Wp (約53円・2012年12月)にまで下がっています。

薄膜型の方が一般的に安いと言われていましたが、2012年の間に逆転してしまったのですね!

中国は政府が大規模な業界救済策を発表していましたが、「各自治体に地元企業の救済を禁じる」事さえ辞さない徹底的な改革で、2013年もさらに多くの企業がドロップアウトしそうですね。

参考

にほんブログ村 環境ブログ 風力発電・太陽光発電へ
↑ ↑各メーカーのパネルの発電量が気になる方は上記サイトが一番お勧め!実際に設置しているご家庭のナマの発電状況が閲覧できます

中国政府が本領発揮で、国内太陽光発電産業にメス入れ


中国政府が明らかにした太陽光発電業界救済のための策、かなり本気度が高いです!
12月19日、温家宝首相が国務院の重役会議に参加し、国内の太陽光産業を救済するための策が話し合われたそうです。

中国は現在、供給量過剰と国外需要への依存が深刻な問題であるという事で、それを解決するために抜本的な策を打ち出しています。

1.補助的な金融策

FiT(固定価格買取制度)や税控除、太陽光プロジェクトへの出資で、国内需要を増加させる。

 

2.国内産業の改革・再構築

メーカーの合併や買収を促し、より強力な、安定した企業の育成。
地方政府による地元企業のバックアップを規制し、中央による業界の再編。
メーカーの生産量を厳しく管理し、業界全体を脅かす過剰供給が今後起きないようにする。

 

3.電力網の向上にも投資

電力網の効率化のための研究や開発への投資、市場監督の強化。

やると決めたらとことんですね。
これによって業界の構造やパネルの市場価格にも影響が出てくることが予想できます。

参考

にほんブログ村 環境ブログ 風力発電・太陽光発電へ
↑ ↑各メーカーのパネルの発電量が気になる方は上記サイトが一番お勧め!実際に設置しているご家庭のナマの発電状況が閲覧できます