大和リース静岡県に16MWのメガソーラー、蓄電池とPHVで災害対策も

大和リース名古屋支店は12月25日、静岡県小山町内における太陽光発電事業の優先交渉権を獲得しました。東京電力新富士発電所南側の、地元地権者協議会所有の、約27万平方メートルの土地で行います。発電所の合計出力は16.320MWで、初年度は、年間1735万2594kWhの発電量を予定しています。

地域貢献として、災害時のために、町役場や避難所に運搬可能のリチウムイオン蓄電池12台、広報活動や移動手段としてプラグインハイブリッド車1台を提供します。また、停電時には発電所を非常用電源として利用できるようにします。見学スペースを設けたり、地元の小学校でエコワークショップを開くなどして、環境教育も進めていく方針です。

参考

SBエナジーと三井物産が静岡県浜松市で43.4MWのメガソーラーを開発

三井物産は、ソフトバンクグループのSBエナジーと協力して、『ソフトバンク浜松中開ソーラーパーク』を開発することを決定しました。出資額は折半だということ。同社を通じて発電事業を行っていきます。

三井物産とSBエナジーの共同事業は2012年の太陽光発電事業推進の覚書締結後からこれで6か所目。総出力は今回を含んで約26万kW(260MW)に及びます。

静岡県浜松市に建設する容量4万3400キロワット(43.4MW)のメガソーラーはソフトバンク鳥取米子ソーラーパークに次ぐ規模となり、年間の総発電量は約5392万4千キロワットに相当。これは、一般家庭の約1万4979世帯分の年間の電力消費量にあたります。

ソフトバンク浜松中開ソーラーパークは、浜松市や地権者から購入した湖を埋め立てて開発した、約53.1ヘクタールの広大な敷地面積に太陽光パネルを敷き詰めたものです。

参考

全国初の「手動回転式」営農型太陽光発電が静岡県に完成

日々、新しい試みが進められていく農業と太陽光発電事業の併業を行うソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)。
背の高い架台の上にパネルを固定するタイプの一番典型的といえるソーラーシェアリングは、すでにおなじみといっていいほど各県で実証実験が進み、採算性や農業との両立可能性はすでに確立された感もあります。
ソーラーシェアリングについて詳しくはこちらのページで

他にも追尾型やビニールハウス上の設置などが検討されている中、今回は国内初の「手動回転式」の太陽光発電が静岡県に完成したというニュースをお届けします。
総工費などは公表されていませんが、かなりメリットも多いようで、後に続く農業者の方が今後増えていくことが予想されます。

プロジェクト概要

田んぼと畑の上、それぞれ約1,000m2に44kWを設置して合計88kWの規模。田んぼでは稲が、畑ではサトイモが育てられるということ。

地上設置型では1MWあたり1~1.5haが必要といい、比較的光飽和点が低い作物に関してはソーラーシェアリングの場合も同じくらいの面積が使われている例が多いようです。
今回の稲と里芋は光飽和点が高めなので広めの間隔で設置されているようで、1MW換算で2.27ha。通常の約半分のパネル密度といったところ。

メリットがたくさんの手動式回転システム

1.植物の生育に必要な光量を確実に届けられる

ソーラーシェアリングを行う際にパネルの下の土地で生育する植物は、ワラビのように光飽和点が低い植物を選びます。
今回は光飽和点が比較的高い稲(田んぼ)およびサツマイモ(畑)を育てながらの太陽光発電。

なので、光量が足りない際はパネルを回転させて太陽に向かって直角にすれば、生育にも支障をきたす心配はありません。

2.気候条件に合わせやすい

例えば強風時にはパネルを水平にして風を避けたり、積雪時にはを落としたりといった対応も可能。
洗浄もしやすいと報道ではあります。

3.発電量売電収入)のメリット

太陽の南中高度は年間で大きく変わりますが、通常の発電所では年間を通してパネルに当たる日射量が一番多くなる角度を採用する場合が多いです。(参考:パネルの設置角度と発電量

しかし手動で回せるタイプなら季節に合わせて常に最適な角度に向けるという、”半”追尾型のような使い方も可能なため、より多くの発電量(設備利用率)が期待できます。発表では「角度固定型に比べ5%程年間発電量がアップ」とされています。

静岡県の年間発電量は全国的にも高く、平均1368kWh(設備利用率15.62 %)という実際の発電所によるデータもありますが、仮にこれに+5%の発電量が得られるなら、年間約126400kWh、404.5万円の売電収入になると考えられます。(2014年度の売電価格を適用した場合)
発表では400万円の売電収入を見込むということ。

さてこの国内初手動式回転太陽光発電、運用状況に注目したいところです。

関連:10kW以上の太陽光発電の価格と収支、注意点やデメリットなど

参考

静岡空港のメガソーラーには京セラの防眩仕様パネル

空港でのメガソーラーがどんどん建設されています。
空港に太陽光発電を建設する場合、飛行機の運航を妨げないよう、防眩仕様としてソーラーフロンティアのパネルを使用する例が多かったのですが、TOKAIが静岡空港に建設する「TOKAI富士山静岡空港太陽光発電所」では、ガラス面の表面に特殊加工を施した防眩仕様の京セラ製パネルが使用されるそうです。

設置されるのは、空港および空港北側の県有地で、県有地は騒音対策のための緩衝地となっていたのだそう。ちょうど良いですね。

昨年の11月に事業者公募が行われ、見事TOKAIが選ばれたということで、TOKAIは県に年間900万円の土地貸借料を支払い、19,630㎡(1.96ha)の土地で約1.5MW(1,525kW)のメガソーラーの運用を行うのだそう。

年間予想発電量は164万kWhと、キロワットあたり1075kWhを期待していますが、静岡県は全国でも太陽光発電の設備利用率が高い地域。
都道府県別発電量ランキングによると、住宅用の太陽光発電の平均発電量は1368kWh/kWと全国4位です。
静岡空港のメガソーラーは周りに高層の建物が無く、発電には適した環境ということで、実際稼働開始したらもっと発電量は伸びるかもしれません。

参考123

JFEエンジニアリンググループ太陽光発電事業に参入・国内6地区で合計40MW

これまで三井物産と東京海上アセットの事業など、多くの太陽光発電の施工に関わってきたJFEグループですが、今回グループの遊休地5地区に加え、日照時間の多い北海道釧路地区にもう1か所、全部で6カ所にメガソーラーを建設することになりました。

内訳

それぞれの場所はこちらで確認ください。

JFEグループが関わり、受注をしてきた太陽光発電プラントは全国で数十カ所にのぼり、2013年度までに約200MWの累積受注量に達する見込みです。

JFEエンジニアリング:プレスリリース