北海道電力が系統連系申込みの回答保留

2014年9月30日付で発表されたほくでんからの系統連系保留に関するプレスリリースです。

各電力会社の系統連系状況はこちらのページで速報をご案内しています。


北海道電力では、管轄地域の最小電力需要である約270万kWを上回る約300万kWの地域内の設備が平成26年5月末時点で国によって認定されたとされています。

500kW以上は条件付きで受け入れ可能

この多くを占めるのが500kW以上の設備で、30日を超えて出力抑制を要請した場合でも、補償をしないことを前提に受け入れを進めるとしています。
言い換えれば、500kW以上の設備は出力抑制を(おそらく年に)30日以上する可能性が高いということ。

10kW以上500kW未満は回答保留

設備認定容量で80万kWに達している500kW未満の全量買い取り設備は、10月1日以降、当面(数ヶ月)の検討結果の回答保留をします。

いつの時点でにどういう結果が返ってくるのか(完全拒否、抑制などありの場合許可、蓄電池併設での許可などが考えられます)は、未知数です。完全拒否はないことを願いたいものです。

10kW未満は買取続行

家庭での自家消費を伴う(余剰の)10kW未満の設備については、「回答の保留は行わず、従来どおりの受付を継続」としています。

各電力会社の系統連系状況速報

今冬の北海道、電力予測

冬になると電力使用量が増える北海道ですが、今年の電力供給は余裕がありそう、というニュースです。
なんでも、原子力発電や他の電力会社からの融通が無くても、ピーク時の不足という事態にならないように(つまり、停電が起こらないように)乗り切れそうだ、ということです。

その理由として、企業が保有する火力発電などの自家発電設備から調達できる電力により、予備率は6.9%で収まる見込みだということ。消費者側での節電努力が昨年同様続けば、万が一の火力発電所のトラブルなどにも十分対応できるほどの予備率が確保できているそうです。

北海道電力の管轄内では冬の最大電力が563万kWという予想が出されています。
記事では「ガスや再生可能エネルギーによる自家発電の増加が貢献している」ともありますが、電力需要のピークは大体19時台が目安ということで、この時間だと太陽光発電からの電力供給も充てにできるわけでもありません。

北海道電力では、管轄内でのメガソーラーの建設で急増する太陽光発電による電力をうまく活用するための解決策として、6万kWhのレドックスフロー蓄電池の実証実験も進められていますが、原子力に頼らなくて良い冬を過ごせるようになった次の段階としては、火力発電の割合も減らせるような系統整備がより進められるといいですね。

北海道電力に蓄電池の実証実験

北海道のメガソーラーが容量超えのニュースで、資源エネルギー庁が約200億円を投じて6万kWh(60MWh)の大型蓄電池の設置を進めるという話題。
今回の蓄電池設置は、住友電工北海道電が次世代型の蓄電池「レドックスフロー電池」の実証実験として進めるもので、国による全額の費用補助を受けて行われます。

寿命が15年以上というレドックスフロー電池は、米航空宇宙局(NASA)が基本原理を発明、住友電工が国内で開発を進めていたものだそう。
大型の高性能蓄電池の研究を進める事で、世界的な再生エネへの需要の増大における日本のリードを勝ち取りたい意向です。

北海道の太陽光発電はもうキャパ超え?

北海道では太陽光発電事業の申請が、北海道電力の送電網に接続できる容量の限界を超過したそうです。

出力2000キロワット以上(2MW以上)の事業において北海道電力では、「40万キロワット(400MW)程度が限度」だと発表しましたが、すでに87件、出力にして156.8万kW(1,568MW)もの申請が出されているということ。

このままでは需給のバランスが崩れ、停電が起こる可能性が高くなってくる。

これに対して資源エネルギー庁は約200億円を投じ、6万kWh(60MWh)の大型蓄電池の設置を決めましたが、100万kW以上もオーバーしている設備量のバックアップには頼りないですね。

メガソーラー建設の計画を変更、もしくは断念しないといけない企業も多く出る事が予想されます。

北海道電力管轄地域の電力需要は他の電力会社と比べると比較的少なく、四国電力と同じくらい。
例えば2013年5月26日の12時の需要で3,054,000kWという数字ですが、仮に1,568,000kWの設備がフル稼働した場合、需要の半分以上の供給量となります。
さらにこの数字には2,000kW以下の設備、余剰売電をしている住宅用の設備などは含まれていません。

需要の半分以上が太陽光発電でまかなわれるというのは聞こえはいいですけど、なんといったって太陽光発電の発電量は不安定です。

メガソーラーで蓄電池の併用などがもっと一般的になればいいのですけどね。

「国内」新規稼働開始/建設計画発表のメガソーラー一覧

国内の1,000kW(1MW)以上のメガソーラーで新規に完成した設備、計画が発表したものをまとめています。
完成したメガソーラー

事業主 規模 場所 稼働開始時期 メモ
北陸電力 1MW 石川県珠洲市 2012年10月31日 サイト
apbank 1MW 千葉県木更津市 2012年10月15日 サイト
日本アジアグループ 2MW 香川県坂出市林田町 2012年11月 サイト

新規の建設計画が発表されたメガソーラー

事業主 規模 場所 稼働開始時期 メモ
北海道電力 3MW 北海道中川郡(2か所) 2013年12月・2014年12月 サイト
日本石油輸送株式会社・JX日
鉱日石エネルギー株式会社
2.6MW 茨城県神栖市(2MW)・茨城県神栖市(0.6MW) 2013年3月 サイト
NTTファシリティーズ 2.15MW 広島県廿日市 2013年3月 サイト

北海道電力は北海道伊達市に1MWの施設を保有し、2011年から稼働している。2020年までに5MWの導入を目標としている。
NTTファシリティーズは全国910か所に34MWの太陽光発電導入実績を持つ。

使っていない土地があれば太陽光発電!という感じに、どんどん使われていない土地が活用されていますね。
1MW程度のメガソーラーがうじゃうじゃ出てきています。
これまでに稼働/発表されたメガソーラー計画はこちらでまとめています。
漏れているところなどありましたら、コメント欄で是非教えてくださいね:)