タマホーム、太陽光発電と蓄電池のリースを開始

NECオリックスエプコが共同出資して設立した東京都港区に本社があるONEエネルギーと、福岡市に本社を構える大手住宅販売会社のタマホームが2015年1月に太陽光発電のリース業務を開始しました。

タマホームの住宅購入者を対象として、リースを利用することで200万円の購入費用を蓄電池レンタル込みで初期費用5万円で、リース期間は15年です。

リース代金は毎月支払う必要があるものの、太陽光の電力出力が5kWhの場合、年間17万円かかる費用が余剰電力の売電収入と電気代の削減効果で年4万円以上の経済効果が生まれる上、費用負担を感じることがないため、利用希望者が殺到しています。タマホームの住宅における太陽光発電システムの搭載率は2014年12月までの25%から30%に比べ10ポイントアップしており、太陽光発電リースが押し上げている形です。

参考

オリックス×中電工の「OCソーラー」香川県に2.56MWメガソーラー

香川県三豊市高瀬町にある敷地面積3万5279平方メートルの民間遊休地に出力2.562MWのメガソーラー・OC三豊太陽光発電所の建設を開始、1万248枚の太陽光パネルを設置するとオリックス中電工が発表しました。オリックス70%・中電工30%の割合で出資する合弁のOCソーラーが担当する2件目のケースとなります。

2015年11月に発電開始予定で284万3600kWの年間発電量を見込んでおり、東芝製の太陽光パネル・東芝三菱電機産業システムのパワーコンディショナーを採用し、中電工が施工を担当します。

ハンファQセルズのパネル、福岡県の11.72MWメガソーラーに採用

オリックス九電工は、日本コークス工業が所有する福岡県大牟田市新開町にある土地を借りて、最大出力11.72MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)を建設し運転を開始します。

初年度の年間発電量は、一般家庭約3620世帯分の消費電力に相当する1304.2万kWhを見込んでいます。

出費比率はオリックスが70%と九電工が30%で、両社の合弁によるSPC(特定目的会社)のKクリーンエナジー(鹿児島県枕崎市)が事業主体となります。

合計出力約7MWを枕崎空港跡地に、出力7.786MWのメガソーラーを鹿児島県鹿屋市にすでに稼動させています。

発電所のEPC(設計・調達・施工)のサービスは九電工が担当し、太陽光パネルはハンファQセルズ製で、4万7838枚を設置します。

参考

地方のレジャー施設で太陽光発電は有効か?

朝日新聞のデジタル版から、九州にできた新しいメガソーラー2つの記事が出ていました。

空港跡地でのメガソーラーはすでに「あたりまえ」

一つは鹿児島県の空港跡地。枕崎市の旧枕崎空港の12万9000㎡の土地に、約3万3500枚のパネルで8.2MWの容量ということ。
オリックス九電工が出資する事業者が市から同地を借り受け、事業を行います。
この空港は1991年に全国初のコミューター空港として開港したそうです。ちょっと淋しい気もしますね。
このように地方の閉鎖された空港や、利用していない滑走路を使った太陽光発電は前例も多いです。

レジャー施設のメガソーラー設置で「人を呼べる」のか?

もう一つは宮崎県の延岡市北方町のレジャー施設「ETO(えと)ランド」。4万2300㎡のスキー場跡地に出力2MWの太陽光パネルを設置したのだそう。
同様に地方のレジャー施設での太陽光発電はハウステンボスの例などもあります。

9月中に稼働するということでまだグーグルマップの航空写真には反映されていませんが、既に設置している風力発電の風車は、影をはっきり確認することができます。「ETO(えと)ランド」にはスキー場が2箇所あるようですが、どちらに発電所を設置するのでしょうか?

eno

土地を所有する同市は「観光面にも寄与してくれるのでは」というコメントも出していましたが、今やそこらじゅうにある太陽光発電施設、珍しくもなんともないです。太陽光発電で山奥に人を呼ぼうなんて、なんだかちょっと甘いな、なんて思ってしまいますね。

それよりも、4.2haもの土地あるのであればもう少し規模を大きくできなかったのかな、とも思います。土地の形状にもよりますが、1~1.5haあれば1MWが設置できるといわれています。
資金がないのであれば地元で投資ファンドなんかを募る手もあるのではないでしょうか。
とはいってもすでに九州電力での設備認定が回答保留状態なので、今更足せませんが。

世界最大の営農型太陽光発電が長崎県佐世保の宇久島の4分の1を覆う!

各都道府県に普及が進みながらも、まだこわごわといった感じに実証実験のような形で行われることの多いソーラーシェアリングですが、ドイツの太陽光発電所のプロジェクト開発会社「フォトボルト · デベロップメント · パートナーズ社」の構想ははるかに大きく大胆なものでした。

同社が中心となって日本で設立したSPC(特別目的会社)テラソール合同会社が長崎県佐世保市宇久に計画する営農型太陽光発電プロジェクト「宇久島メガソーラーパーク」は、その規模まさに430MW!

国内には岡山県瀬戸内市に230MW青森県六ケ所村に115 MW北海道安平町に111MWといった大規模なメガソーラーの建設計画がありますが、佐世保市宇久島のプロジェクトは規模だけとっても日本最大級
これが営農型だというからまたすごいです。
使用面積は約630万m2で、1MWあたり1.46haは通常の地上設置型太陽光発電と変わらない程度。ソーラーシェアリングがいかに土地利用効率に優れているかわかります。
ちなみにこの面積は宇久島の4分の1に相当するということで、島の景観がガラリと変わりそうですね。

事業に賛同した京セラ九電工オリックスがテラソール合同会社への出資を計画しているそうで、みずほ銀行もプロジェクトファイナンスによる資金調達で入ることになるようです。
総事業費は1500億円を見込んでいるということ。
パネルはすべて京セラ製の多結晶パネル、施工および保守 · 管理は九電工。

売電だけじゃない、農家に作業委託で農業の継続も支援

もう一つ注目したいのが、この事業はただパネルを設置して、売電するだけのものではないということ。
土地の借り受けを行うのは宇久島メガソーラーパークサービス株式会社(UMSPS)で、同社はテラソール合同会社から提供された営農支援金をベースに地域の畜産農家に農作業を委託するとしています。

農家に土地の賃貸料だけ払って売電をして、おわり。みたいな事業にもしようとすればできたはず。
しかし、島の農業を守ってより深いレベルでの地域貢献を実現するために、資金援助ではなく農作業委託を行うというところがポイントといえそうです。

参考1

オリックス、ゴルフ場跡地に51MW太陽光

建設中も含め425.1MWの太陽光発電を計画するオリックスは、さらにこれに加えて、三重県津市のゴルフ場トーシンレイクウッドゴルフクラブの跡地を利用した51MWのメガソーラーの建設を今月から始めると発表。

1,195,860㎡(約120ha)の土地に250Wのパネルを204,120枚で51,030kWの出力になるのだそう。
年間59,824,400kWhで設備利用率は約13.4%と、経済産業省が基準とする13%よりも多い発電量を見込んでいます。

実際三重県は、稼働中の太陽光発電の平均で15.44%の稼働率が得られるほど、日射量の豊富な地域。全国でいうと実際の発電量ベースで全国8位です。「地域ごとの年間発電量比較」

13.4%でももしかしたら控えめな数値かもしれませんね。

参考

オリックスが前倒しで太陽光発電所の開発目標達成

新電力、蓄電池レンタルサービスなどを含めたエネルギー事業に積極的なオリックスが、自社の太陽光発電事業の開発状況を発表しました。
それによると、メガソーラーの開発目標「2013年3月期から3年間で合計最大出力300MW」を、一年前倒しで達成したそう。

オリックスは全国で2014年3月期末までに合計で425.1MW(214件)の太陽光発電所の開発に着手しており、そのうち66.7MW(67件)は発電を開始しているとのこと。

開発開始物件の内訳を見ると
356.2MW(66件)がメガソーラーで、現在12%弱にあたる41.3MW(17件)が稼働中。
68.9MW(148件)が屋根設置型太陽光発電事業で、約37%にあたる25.4MW(50件)が稼働中。

 

メガソーラーの地域別内訳(下表)によると、出力規模で北海道、九州、中部の順で発電所を多く開発しています。

ORIX

ソフトバンクのSBエナジーは、メガソーラーで全国200MWを目標に開発を進めていますが、オリックスがちょっと先攻している様子。

リリース