未利用の広面積な屋根でも、ガソリンスタンドでは注意!?

従来は他に使用する目的がなった広い屋根を利用して、太陽光発電を設置する例が増えていますが、総務省消防庁は製油所、化学工場、ガソリンスタンドなどでの設置について、万が一の事故時に危険性が増す恐れがあるとし、安全基準を設けた報告書を今年度末にまとめる意向を示しました。

こうした施設では消防機関が設置を許可しなかったり、判断に迷ったりするケースもあるとしています。
爆発が起きた場合のシミュレーションや、専門家会議を通して全国共通の基準を設けることで、危険を回避するとともに、設置を見送っていた案件も安全に太陽光発電事業を進められるよう促すことができそうです。

参考

豪雪地帯でなくても積雪対策は必要?雪の落下によるトラブル

2014年の2月は各地で異例の大が降りましたが、それによって太陽光発電に積もった雪が、通常の屋根からの落下に増して危険になり得るということが指摘されています。(参考

記事によると、パネルのガラス面は雪が滑り落ちやすくなっており、そのために落下速度が速くなって落雪の衝撃が大きくなったり、予想以上に遠くに落雪したりということが起こり得るのだとか。
横浜市内戸塚区の民家では、太陽光パネルからの落雪で塀が壊れるといった被害を受けたのだそう。(それが自分の家のパネルだったのか、隣家のパネルだったのかは記事には記載されていませんでした。)

横浜市は落雪に関する注意を「住宅用スマートエネルギー設備設置費補助事業のご案内」に盛り込み、補助事業を通して設置業者などへの注意喚起を促す予定。
市民レベルでの環境対策に先進的な自治体である横浜市らしいニュースでした!

ロハス電力(ロハスソーラー)が破綻、メガソーラーの建設を途中放棄で2億円損失の企業も

太陽光発電の関連会社、「Global Energy Japan(グローバル・エナジー・ジャパン/旧ロハス電力)」が経営破綻。同社と契約していた4つの事業は前金を損失という事態になっているのだそう。
長崎県雲仙市に1.9MWの大規模太陽光発電を建設していた不動産会社は、前金として同社に支払った2億円をみすみす失うことになり、同じようにG社と契約していた他の3社を含めて損失は7億円分。


ロハス電力(旧)はどんな会社だったか?

沿革と会社概要

平成19年(2007年)に当時25歳の創業者内田俊一郎氏(個人フェイスブックアカウントもありました)によって、母体となる「九州電機広報」設立。
当初は戸建て太陽光やオール電化のいわゆる訪問販売を主にやっていたのだそう。(参考

のちに「ロハスソーラージャパン → ロハス電力 → グローバル・エナジー・ジャパン」と会社名がどんどん変わっていますが、既に会社ホームページや社長についての記事の多くが消されてしまっており、実態がよくつかめません。

とりあえず、25年(2013年)7月に、新電力の認定を経済産業省から受けて会社名を「ロハス電力」に変更した、という内容だけは掴めました。

ロハス電力のホームページ(http://lohas-denryoku.co.jp/)も削除されています。
覚書きとして、とりあえず、以下に2013年12月25日時点の会社概要およびグループ企業についての詳細を掲載します。

顧問には、メガソーラー事業でもよく名前が挙がる三井物産の元役員の方もいたそうですね。
なんだか錚々たるコネクションのように見えるのですが。なんでこんなことになっちゃったのでしょうか。

会社名 ロハス電力株式会社
設立年月日 平成19年7月19日
所在地 【西日本本社】福岡県福岡市中央区渡辺通2-1-82電気ビル共創館8階
【東日本本社】東京都港区港南2-16-1品川イーストワンタワー13階
【支店】大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43あべのハスカス28階
長崎県諫早市貝津町1130-25
長崎県諫早市津久葉町5-121ロハス電力ビル
【中国工場】BLD 1/2439 Gaoshi Rd.Jiading District Shanghai,China
【香港支社】17-19 Jubilee St.Central(092-739-0683)
代表取締役 経営統括 内田 俊一郎 (Shunichiro Uchida)
役員 取 締 役 直販事業 尾崎充洋特別顧問 溝口千景(トヨタホームつくし株式会社特別顧問)
取 締 役 開発事業 山之内博技術顧問 石井国義(株式会社東和代表取締役社長)
取 締 役 事業開拓 道木公吾技術顧問 柴田和男(元株式会社九電工取締役常務執行役員)
取 締 役 事業管理 八頭司浩経営顧問 渡邉清孝(元三井物産株式会社常務執行役員)
取 締 役 財務担当 近藤勝重
執 行 役 内部管理担当 井上英昭
執 行 役 技術担当 三浦大介
執 行 役 商品開発担当 土居元
執 行 役 SB事業 林田将英
資本金 5,000万円
従業員数 140名(平成25年6月現在)
決算月 6月
企業理念 挑戦・革新・共生
グループ会社 ロハスホールディングス株式会社
ロハス電力ファシリティーズ株式会社
ロハスメディアアンドマーケティング株式会社
LOHAS PLEASURE&RESORT株式会社
龍華獅有限公社
事業内容 【電力供給事業】電力売買事業
【PV事業部】メガソーラーEPC事業、産業用太陽光発電システム販売・施工・保守
住宅用太陽光発電システム販売・施工・保守
産業用ルーフリース事業、産業用グランドリース事業
【海外事業部】国際販売戦略コンサルタント、各国同業異業種企業ジョイントベンチャー事業
海外商取引の輸出入業とその代理業
スマートグリッド事業部】スマートグリッドビジネスの創出、スマートコミュニティの街区設計
スマートグリッド事業に関する研究開発及び製造販売
エネルギーシェアマンションの設計、EV事業に関する研究開発及び製造販売
加盟団体 一般社団法人 太陽光発電協会
一般社団法人 再生可能エネルギー推進機構
一般社団法人 九州経済連合会
共益財団法人 九州経済調査協会
許認可 定規模電気事業者 経済産業省資源エネルギー庁許可
県知事登録電気工事業 第240050号
特定建設業 国土交通大臣許可(特-24)第24910号
顧問公認会計士 堀公認会計士事務所
顧問弁護士事務所 東京フレックス法律事務所(東京)
前畑法律事務所(福岡)
主要取引銀行 三菱東京UFJ銀行/三井住友銀行/西日本シティ銀行/筑邦銀行/肥後銀行/
福岡銀行/福岡中央銀行/商工中金/日本政策金融公庫

グループ企業概要

会社名 ロハスホールディングス株式会社
所在地 福岡市中央区渡辺通2-1-82 電気ビル共創館8階
TEL:092-739-0683
ホームページ http://www.lohas-hd.co.jp/(現在は削除済)
事業内容 株式を所有することによる持株会社の事業活動の支配と管理
会社名 ロハス電力ファシリティーズ株式会社
所在地 福岡市中央区渡辺通2-1-82 電気ビル共創館8階
TEL:092-739-0683
ホームページ http://www.lohas-denryoku-facilitys.co.jp/(現在は削除済)
事業内容 【PV事業部】メガソーラーEPC事業、産業用太陽光発電システム販売・施工・保守
住宅用太陽光発電システム販売・施工・保守、産業用ルーフリース事業
住宅用ルーフリース事業、産業用グランドリース事業
【海外事業部】EV販売・保守、WEB国際販売戦略コンサルタント
各国同業異業種企業ジョイントベンチャー事業、海外商取引の輸出入業とその代理業
【スマートグリッド事業部】スマートグリッドビジネスの創出、スマートコミュニティの街区設計
スマートグリッド事業に関する研究開発及び製造販売
エネルギーシェアマンションの設計、EV事業に関する研究開発及び製造販売
会社名 ロハスメディアアンドマーケティング株式会社
所在地 福岡市中央区渡辺通2-1-82 電気ビル共創館8階
TEL:092-739-0692
ホームページ http://www.lohas-denryoku-facilitys.co.jp/(現在は削除済)
事業内容 ロハスグループの広報、宣伝、販売促進活動全般

ベンチャーアワードなどの受賞で対外評価はいいものの、怪しい噂はちらほら

その時その時のニーズにこたえる(というべきか、「商機をうまく利用する」というべきか迷いますが)ように太陽光発電関連で、一見「先導的」とも評価できる躍進ぶりを見せていたロハス電力。

例えばロハス電力になる前の「ロハスソーラージャパン株式会社」時代には、ジャパン・ベンチャー・アワード2012で新エネルギー特別賞を受賞しています。ルーフリース事業(いわゆる屋根貸し)などが評価されたのだとか。
(しかし、ロハスソーラーで屋根を貸した方は、今どんな状況になっているのでしょうか、気になるところです。屋根上のパネルの所有権を持つ会社はつぶれちゃったから、パネルは自分のものにできたりするのでしょうかね??そうだったらちょっとこれで得する人も出てくることになりますね。)

代表取締役の内田俊一郎氏自身は、”憧れのベンチャー企業熱血社長”というような位置づけで数々のメディアに取り上げられています(自分で広告費を払って取り上げてもらった可能性がかなり高いですがね…)。

また同社の売り上げを見ると、いたって健常であるかのように見えます。
平成20年(2008年)6月期の売上は8724万円、純利益は48万円。
平成25年(2013年)6月期には売上31億2701万円、純利益6088万円までに成長し、
今年の6月期は売上高100億円を見込んでいたということ。(参考

このように、外見はかなり見た目が良くてちゃんとした企業という印象が持たれるグローバルエナジージャパン(旧ロハス電力)ですが、その道のプロたちにはお見通しだったよう。
先述の会社概要の中に加盟団体の欄がありますが、その中の「再生可能エネルギー推進機構」が実は自作自演の団体であるというも、かなり信憑性が高いと考えられます。

なんともお粗末な再生可能エネルギー推進機構のホームページ(http://saiene.or.jp/ これもすぐに消される可能性あり)は”準備中”ページばかり。

特別支援導入制度“において”補助金”が「太陽光発電システムの1KWあたり10万円交付される」そうですが、自社で契約をさせるための窓口ページに他ならないと予想されます。

2013年12月のデータマックスの記事では本人にインタビューを敢行。「再生可能エネルギー推進機構」については、テレビCMも行われているが、

「再生可能エネルギー推進機構は取引業者約30社で組合を組成。そこで集めた資金を顧客に分配している。補助金という表現についてはテレビ局のCM考査を通過しているので問題ない」

ということで、いかに抜け穴くぐりの名人か、ということがここでも垣間見えます。


どうしてだまされたのか??

今回、太陽光発電のために同社と契約し、2億円を損したという不動産会社がこのロハス電力(現G社)を知ったきっかけは、パンフレット持参の売り込みだったのだそう。(参考)なんと!億単位のメガソーラーのような大きな買い物を、訪問販売してきた会社と契約してしまったのですね!!!!!なんとなんと。。

太陽光発電の訪問販売は無駄に多い仲介費が問題になっていることから、最近は淘汰されてきています。
消費生活センターが勧めているように、複数社の見積もりを比較検討すれば、G社のように明らかにあやしい売り方をする業者は除外することができます。

もし自身で業者を決定するのが不安であれば、実績の高い一括見積サービスなどを利用し、相談に乗ってもらうのも手かと思います。

住宅用太陽光発電の一括見積サイト一覧と・ニーズ別の使い方
投資のための産業用太陽光発電

シャープが売電収入の損害賠償を請求されていますが…

後で裁判を起こすぐらいなら保証内容をきちんとはじめから確認して契約すべきだとは思います。

昨年2月にシャープ製の太陽光発電システムを購入した原告が、製品の不良のために発電不良が生じた期間分の「電気代」をシャープに請求しているのだそう。

はっきり言ってしまえば…

…かなり、小さいですよね。

売電額」ではなく、「電気代」といっているところから考察すると、余剰売電の10kW以下のシステムを購入した方のケースなのではないかと思われます。

各メーカーの保証内容についての一覧をまとめたページを見てもわかるように、ほとんどのメーカーではシステムが故障した場合に故障部分の交換なり修理なりを行うという形の保証を提供しています。
同様にほぼすべてのメーカーで提供される「パネルの出力保障」も機器保証の延長のようなもので、一定期間内に一定の出力までパフォーマンスが低下した場合、機器を交換といった形で保証するものです。

このケースで損害賠償請求をされている「故障期間中の想定発電分の電気代および売電収入」については、基本的にこうした保証内容の範囲でカバーされないと理解されるべきかと思います。

一部のマイナーな海外メーカーでは、発電量が一定より少なかった場合に補償を提供していますし、口頭弁論でシャープ側が主張しているように販売店が提供していることのほうが多いかもしれません。

参考

シャープの「電気代」賠償事件から学べること – 後悔しないために気を付けることは?

同訴訟については、若干あてつけ感も否めないです。シミュレーションはあくまでシミュレーション。

お天気任せの発電機器なのだから、寛大な心でいながら不具合だけはきちんと気づけるようにだけしていれば、大きく損することはないかとは思いますが、「どうしても売電収入が不安なので、一定以上は保証してほしい!」といった場合(特に産業用発電事業などの場合)には、きちんと売電についての保証があるメーカーおよび施工店を選ぶことをおすすめします。

例えばメーカーならハンファソーラー、施工店は一括見積で「売電補償のある施工店」に絞って見積もりたいといった旨を説明すると手っ取り早いかと思います。

ただ保証がある施工店やメーカーは限られてくるため、売電補償にこだわっていると選択肢がかなり狭くなるのはご承知を。

先ほども言ったように、発電量を毎日チェックして不具合はすぐに気づけるようにしておけば、損失を最小限に抑えられます。
また故障時にすぐに駆けつけてくれる、地元密着型で信頼度の高い施工会社さんを選ぶのもポイント。

他にも、メーカー地域設置角度や方角によって発電量(パフォーマンス)が変わってくることを理解し、設置段階でシミュレーションの妥当性を把握しておけば、いざ発電を始めて思うように発電量が伸びない、と悩むことも少なくなるのではないでしょうか。

メガソーラーに地元の自治会が反対!「災害の危険」を懸念

長野県において計画されていたメガソーラーが、地元の自治会に建設反対運動を受けるというニュースです。

事業主は東京の太陽光発電システム企画・販売会社、東日本土地開発。東京の不動産会社が所有する上田市生田の山林を買取り、植えられている木を伐採したのちに20haの面積に11MWのメガソーラーを建設する計画でした。

しかしこの計画に対して地元の自治会から反対を受けているということ。「木を伐採すると麓の集落が大雨で災害に遭う危険が増す」というのが主な理由だそうです。
太陽光発電は風力発電などと違い、建設の際の環境アセスメントも必要ないため建設のハードルが低く、大規模な設備の普及も進んでいますが、今回のように森林を伐採して建設された例は以前にもあったことでしょう。その後災害などのトラブルのニュースは聞いたことがありませんが、実際に建設によって洪水被害が起こったら大きな問題です。

この地域は過去に土砂崩れが頻繁に発生している地域だということで、森林の伐採および太陽光発電の建設は、これをさらに助長することになりかねないということ。

余談ですが、太陽光発電は、火力発電などで作られた電力の代替で削減されるCO2などを考えると、森林を伐採して建設したとしても”環境上の”モトも取れる(エネルギーペイバックが早い)とも言われてはいます。
とはいえわざわざ木が植わっている山地に都会の企業がやってきて売電で儲けるための施設をつくるとなると、心証が良いことばかりではないでしょう。

建設地の争奪戦が起きているほどメガソーラーが儲かるとされる今ですが、地元住民の理解を深める意味でも、使わない土地を有効活用できるようなプロジェクトがより重要度を増していると感じています。

消費生活センターが警告「太陽光発電は比較検討を」

消費者センターは、多くの太陽光発電の一括見積サービスが出てきている今でも”複数社から見積もりを取って選ぶ消費者は少ない”と指摘。トラブルの報告も増えていることを危惧されています。

九州は太陽光発電に適した気候の地域が多く、訪問販売による太陽光発電のセールスも多いということ。
トラブルのパターンとして、一度の訪問販売でセールスマンが説明してくれることを鵜呑みにし、自分できちんと情報収集をせずに契約に至ってしまうケースなどが指摘されています。
契約の解除も契約日から8日を過ぎると難しくなるのだそう。

記事では”複数社からの見積もりを”と促しています。
ただ、見積もりを複数取ると、それだけ相手をしなければいけない電話なども増え、面倒に感じる方も少なくないのではないでしょうか。
始め挙げた太陽光発電の一括見積サービスを利用するのも手ですが、「今現在の相場を知っておく」こともおすすめします。メーカーや設置環境によって価格が大きく変わってくる太陽光発電。
“一番安い条件で最安値はどれくらいか”を知っておくと、訪問販売や一社のみに見積もりを取った場合に、「なぜその値段になるのか」という説明を乞う事で価格の妥当性を確かめるヒントにもなります。

メーカー別最新相場価格・比較ページを見る

経済産業省発表「太陽光発電のトラブル対策事項」

太陽光発電の導入が増えた今年、昨年からの導入数の伸びに対して「太陽光発電に関する相談件数」の伸びが大きかったそうです。
そこで、後悔や面倒がないように、導入の際に気を付けるべきこと、知っておくべきことなどをまとめたものを公開しています。
対処方法が1ページにまとまっているので、すぐに読めてしまうと思います。導入の際には一度目を通しておくといいと思います。
太陽光発電のトラブル対策事項

 

内容を大まかにまとめると、

  1. 嘘や大袈裟な売り文句に騙されない!
  2. 強引で過剰なセールスに負けない!
  3. 信用のできる業者を選ぶ

それぞれの質問に対するコールセンターの案内もあります。

 

また、こういったトラブルの多くは「訪問販売」によるものが多いとも聞きます。
訪問販売にとって、太陽光発電に対する知識や相場感覚がない人は格好の餌食!気を付けないとですね。

さらに、3の「信用のできる業者を選ぶ」についてはPV施工技術者という資格を12月から随時認証会社をJPEAのサイト内で公表していくみたいですね。
資格の有無で、100%信用できる/できない会社だという判断は下せないでしょうが、一つの指標にはなるかもしれません。

 

 

太陽光発電なんでも比較で自分の屋根に合ったパネル、メーカーについて、また仕組みや売電補助金についての知識をおさらいできます。
さらに相場確認に適切な「太陽光発電・価格比較ページ」では、毎月格安施工店の販売価格を更新して載せています。