ボストンに拠点を置くGTMリサーチは、業界の激しい地位争奪合戦ののち、2015年までに生き残る上位9つの太陽光モジュール製造メーカーのうち7つは中国拠点、残る2つはアメリカのメーカーになるだろうという予測を出しました。
現在、太陽光モジュールの過剰供給(今後3年間は平均325GW需要を超過する予想)や、シリコン価格の低下、価格戦争や、相次ぐ政府の助成金の終了などから、太陽光モジュールメーカーの合併などが相次ぐと予想されています。
この予想は2009年からさけばれていましたが、昨年にはその兆候がはっきりと見え始めています。
現在、アメリカやヨーロッパ、日本のモジュールメーカーのが1ワット当たり80セントでの製造を行っているのに対し、中国メーカーは58~68セントという低価格で製造が可能なのだそうです。
合併か退陣かを余儀なくされるだろうという予想。本当にどちらかの道しかないのであれば、すこし残念ですね。
気になる2015年、生き残りメーカーはどこなのでしょうか?
- カナディアンソーラー(カナダのオンタリオが拠点だが、事業の多くの拠点は中国に置かれている。)
- ファーストソーラー(アリゾナ拠点。薄膜系のリーディングカンパニー。)
- ハンファソーラー(中国江苏省の启东市が拠点。8月にかつて世界の最大手であったドイツのQセルズを買収したことでも記憶に新しい。)
- JAソーラー(上海に拠点を置く単結晶パネルメーカー)
- ジンコソーラー(中国浙江省海宁市が拠点。)
- サンパワー(カリフォルニアのサンホセに拠点を置く。)
- Talesun(中国に製造設備、サンフランシスコに本部を置く。高品質のパネル製造メーカー。)
- トリナソーラー(中国江苏省の常州拠点。単結晶および多結晶モジュール製造)
- インリーソーラー(中国河北省の保定拠点)
現在最大手のサンテックは、中国の国家開発銀行のサポートも入るという事なのに2015年上位9大手に入っていないというのは不思議ですね。
そして、CISやCPVなど新しい技術を利用したパネルの重要性についても触れていないようです。
さてこの予想はどれだけ当たるのでしょうか。