ファーストソーラーは”本当にエコ”な選択肢かも?

前回の「出遅れでも自信満々の米ファーストソーラーの日本戦略とは?」では、アメリカのソーラーパネルメーカー大手「ファーストソーラー」が単結晶パネルのメーカー買収を行った経緯や、ファーストソーラーの強みである垂直統合型のビジネスモデルについてをご紹介しました。

今回さらに、ファーストソーラーの主力製品である薄膜型パネル「CdTe太陽電池」の日本展開についてのファーストソーラーの見解が公開されました。
ここでは、ファーストソーラーの「CdTe太陽電池」の原料にはカドミウムが使われているという事ですが、日本ではイタイイタイ病のようなカドミウム汚染の歴史によるこの化学物質に対するマイナスイメージがまだ根強い事が言及されています。

通常カドミウムを使用する化合物系パネルの中でも、カドミウムを”使用していない”ことを押し出す、ソーラーフロンティアのCIS太陽電池が近年徐々に知名度・実績共に伸びていることもありますが、これについて
聞かれたファーストソーラー日本責任者、カール・ブルッツァート氏は、カドミウムに対するイメージを払拭するための具体的な戦略はなくとも、製品の安全性はお墨付きであることを強調しています。コメントによると、

  • カドミウム(Cd)とテルル化カドミウム(CdTe)は異なり、CdTeは、化学的に安定している
  • 独立系の認証機関などから信頼性と安全性に関する認証を受けている
  • 東京大学などの研究によってもCdTeを使った太陽光パネルの安全性が証明されている

という3点セットで、「CdTe太陽電池」の安全性を保障。

実際の日本市場の反応については、本格的な日本進出が進めば露呈してくるでしょうが、この後に続くコメントが、個人的に重要だと感じたので、内容をそのままご紹介します。

2005年には、太陽光パネルのリサイクル・プログラムを開始し、太陽光パネルの設置から回収、リサイクルまでのライフサイクル管理を徹底している。日本のユーザーや投資家も、こうした事実を示し続けていくことで、理解を得られると考えている。

インタビューではさらっと流されていたこの内容、後日詳細は調査してお届けしたいと思います。

近年の売電事業の人気で投資の側面が大きくなった太陽光発電ですが、そもそも太陽光発電をなぜ開発するのかという視点に戻ると、いかに事業における売電収入を増やすかと考えるよりも、いかに環境に配慮した事業にできるか、という考えがより支持されるべきです。

「太陽光発電で儲けるには、20年で売電収入を得たらその後はメンテナンス費を考えると、さっさと撤退したほうがいい」
という記述をどこかのブログで見かけた記憶がありますが、間違ってもこの考えを売電事業関係者が発したら、「太陽光発電でエコに貢献しています」というプラスイメージをいっきに覆しかねません。

パネルのリサイクルまで、ライフサイクルを通して管理体制を整えているということが、パネルの価格の安さ以上に事業者に響けば、日本の太陽光発電市場でもファーストソーラーの地位が揺るぎないものになる可能性も高いのではないでしょうか。

参考

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