NEDOが発表、2017年にはグリッドパリティ達成の予想

NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が12月10日、改訂版「NEDO再生可能エネルギー技術白書」しました。その中に盛り込まれた太陽光発電の市場価格に関する展望について、まとめてご紹介します。

太陽光発電の発電コスト

26ページ参照)
住宅用:33.4~38.3円/kW(世界水準・18.2~36.5円/kW)
メガソーラー:30.1~45.8円/kW(世界水準・15.0~29.9円/kW)

特にメガソーラーに関して、世界水準の最高値が、日本の最低値よりも下回っており、差の大きさを実感します。
システム価格が高いのに加えて、日照条件がやや悪いのも理由だとか。
アメリカでは大きなまとまった土地が確保でき、さらに日照量も多いカリフォルニア州などで大型の太陽光発電施設が多く建設されているほか、ヨーロッパでもイタリアやスペインの地中海地域は太陽光発電の条件も良いようで、そうした地域の設備では発電コストも安くなる傾向があると考えられます。

グリッドパリティ展望

88ページからを参照)
グリッドパリティに関しては、

住宅用

2017年 − 家庭向け電力料金23円を達成(系統による出力変動の安定化による)
2030年 − 家庭向け電力料金23円を達成(蓄電システムを使って太陽光発電単独による)

産業用

2020年 − 業務用の電力料金単価14円を達成

という内容。

2016年には電力自由化が予定されますが、目標によるとその次の年にはグリッドパリティが完了。
各家庭で、クリーンなエネルギーを選択して購入できるようになるのも現実味を帯びてきたと言えるでしょうか。

参考