横浜スマートシティプロジェクトでデマンドレスポンス実証実験にパナソニックら参画

「横浜スマートシティプロジェクト(YSCP)」は、HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)を導入した世帯を対象に、デマンドレスポンス(DR)実証実験などを実施する事業です。
パナソニックは、このYSCP事業で、HEMSと太陽光発電を設置した住戸のうち48世帯を対象に、家庭用蓄電池(4.65kWhのリチウムイオン電池)を追加設置し、「家庭用蓄エネルギー機器によるデマンドサイドマネジメント実証」プロジェクトに取り組みます。

これは太陽光発電蓄電池を連携させて、エネルギー利用を最適化する試みです。家電の電力消費を監視・コントロールする「DSMユニット」と、太陽光発電蓄電池の電力利用を一体制御する「創蓄連携パワコン」が中核をなすシステムです。また同社は、HEMSに集められた、この電力消費や発電量、蓄電量などの情報を、パソコンやタブレットなどの情報端末で「見える化」するソフトウェアも開発しています。省エネ・創エネ・蓄エネの統合制御技術として開発したこのシステムは、「DSMユニット」がインターネット上のサーバーにつながることで成り立ちます。

本実証では、太陽光発電で余った電力を蓄電し、住宅での自家消費を増やすことによるエネルギーの自産自消にチャレンジします。日中太陽光発電で余った分を蓄電し、家族が帰宅する夕刻に使えば、効率的な電力利用につながりますし、需給ひっ迫期間のピーク時間帯は、太陽光発電で余った電力を電力会社の送電線に逆潮させる制御をすれば、需給ひっ迫の緩和に役立ちます。こうしてより効果的な節電やピークカット・シフトが可能になります。

同社は、参加48世帯の情報をHEMSサーバーに集約し、これを1つの太陽光発電システム&蓄電池に見立てた、エリア単位の実証実験も目指します。同社の目指す「家庭用太陽光発電アグリゲーション事業」にとっても、この実証実験の意義は大きいものです。

参考