トヨタ自動車、沖縄県で一人乗りEV「COMS(コムス)」を利用したカーシェアリングの実証実験

トヨタ自動車が沖縄県で「スマートリゾート」構想という超小型EV(電気自動車)のカーシェアリングを活用した実証実験に年内にも乗り出す予定で、観光地をモデルとして行われるのは全国初です。
複数のステーションを本部半島周辺に設けることで半島内を周遊できるシステムが整備されますが、2020年に東京で行われるオリンピック・パラリンピックも見据えて全国展開の可能性も探りたいという狙いもあります。
小回りの利く超小型EVが使用され、現地の観光情報を配信する端末が搭載されて自然や集落・路地も含めた新たな観光地散策に適したスタイルが可能になるほか、公共交通機関の少ない沖縄での高齢化対策として地域住民の利用も想定しています。

13年度から進めてきた「スマートリゾート沖縄実証検討会」の議論を受け、初回からトヨタ関係者も参加して実証実験化に結び付いたもので、一人乗りの超小型EV「COMS(コムス)」を使用して行われます。那覇空港からは路線またはシャトルバスで移動し北部到着後に超小型EVに乗り換えることになりますが、スマートフォンの専用アプリで事前予約ができるほか、乗り捨て方式が採用されるため借りた駐車場以外でも返却可能です。観光客の増加、そして半数以上がレンタカーを使用するという現状の中で交通渋滞と駐車場不足、そしてCO2排出による環境負担の深刻化に対する有効的な解決策として期待されています。

一人乗りというと、電動自転車のシェアリングサービスを展開している自治体などもありますよね。沖縄旅行というと家族や友達と、といったイメージが強いので、一人乗り自動車のニーズがどれだけあるのか検討もつかないのですが、どんな利用シーンで活躍することになるのか、この実証実験結果で興味深い見解が得られることを期待しています。

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トヨタとパーク24、一人乗りEVでカーシェアリング、有楽町を中心に実証実験

トヨタ自動車とパーク24は、パーク24が提供しているサービス「タイムズカープラス」とトヨタ自動車のパーソナルモビリディ(1人乗り用移動機器)「TOYOTA i-ROAD」を組み合わせたシェアリングサービスの実証実験を、2015年4月10日より開始すると発表しました。この実験では商業施設や観光スポットへの移動を中心とした利用状況や利用者の感想を得ることで、サービスの有効性を検証するとしています。

「タイムズカープラス」は、24時間いつでも必要な時間だけ自動車を借りることができるサービスで「TOYOTA i-ROAD」はリチウムイオン電池を搭載した乗車定員1名の電気自動車です。実験は「タイムズカープラス」の法人会員及び「TCPプログラム」ステージ2以上の個人会員を対象に、東京都の都心部で実施されます。

ふーむ、一人乗り用のカーシェアリングって、自転車のシェアのちょっとプレミアム版みたいな感じ?需要あるのでしょうか。

借りる際はタイムズステーション有楽町に行って、返す時は東京タワー・浅草・お台場パレットタウン・東京ドームシティを含む5カ所で返却可能としています。

15分で412円という価格感は、有楽町からこれらの場所に急いで行きたいけど、タクシー載るのはちょっと、みたいな場面を想定している感じでしょうか?
でもそうなると、最初の走行時に必須となっている事前講習はかなり面倒です。

ま、やってみないことにはわからないですからね。
どんなニーズに対応しているのか、結果が気になります。

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豊田通商ら、移動式の水素ステーション運営開始

トヨタ系の商社「豊田通商」、産業ガスの大手メーカー「岩対産業」それに「太陽日酸」の3社が共同出資により新会社を立ち上げ、移動式水素ステーションの運営をスタートします。
水素ステーションは次世代のエコカーの中心として注目を集めている燃料電池車の燃料である水素を供給する施設です。走行しても水しか排出しない燃料電池車に対する期待が高まる一方で、水素ステーションは全国に7か所と少ないのを受けて今回の新会社設立と水素ステーション運営の運びとなりました。

来月より運営を開始する移動式水素ステーションでは、トレーラーに設備を搭載しているため道の狭い都市部にも対応が可能ですし、ステーション設置のコストも通常5億円のおよそ半分となります。
水素ステーションの設置に関連しては、トヨタ・日産自動車・ホンダの3大自動車メーカーが共同で費用負担して運営することに合意するなど普及に向けた取り組みが急ピッチで進んでいます。

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トヨタのFCV「ミライ」を支える技術

トヨタ自動車が世界で初めて市販した燃料電池車(FCV)「MIRAI」には、燃料電池スタックや高圧水素タンクなど、燃料電池車ならではの搭載部品に、多くの部品メーカーの先端技術が採用されています。

燃料電池車が従来の車と大きく違うのが、燃料の水素と空気中の酸素を化学反応させて発電し、走行する点で、その発電を担うのが燃料電池スタックです。
トヨタ紡績は、燃料電池スタック向けにチタン製セパレーターを供給しています。燃料電池スタックを構成するセルの空気流路には、トヨタ車体のチタン製板状部品「3Dファインメッシュ流路」が採用されました。
燃料電池スタック向けの、ゴム製シール部材「セル用ガスケット」は住友理工が開発しています。

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