東北電力、再エネ関連の事業を統合した「東北エネルギー」7月に設立

5月28日、東北電力が、7月に設立する水力・地熱系の「東北エネルギー」に、東北自然エネルギー開発と、東北ソーラーパワーの2社を追加統合すると発表しました。これにより、新会社は水力・地熱に加え、風力・太陽光の発電所も持ち合わせた再生エネルギーの総合会社となります。これで、合計26箇所の出力である約150MW(15万kW)を保有することになりました。このうち、太陽光発電は、東北ソーラーパワー所持の7箇所で焼く8.8MWです。

新会社は調査、開発、建設、運転・保守を一貫して行う、専門企業として再出発をするわけですが、二酸化炭素排出係数が平均値より若干上回っている東北電力電力小売自由化に向けて環境面での強みを高めていきたい意向があると見えます。

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独ベレクトリック、イギリスで太陽光発電と蓄電池の制御実証実験

2015年2月12日、ドイツの太陽光発電関連業者のベレクトリックの英国法人は、太陽光発電と蓄電池の最適制御により電力網を安定化する技術をイギリス国内で実証させる「Enhanced Frequency Control Capability Project」、通称「EFCCプロジェクト」を発足することを発表しました。

このプロジェクトはイギリスの電力ガス市場規制庁(Ofgem)の承認の下、イギリスの電力業者であるNational Gridが主導となって行われるもので、電力網の要所に蓄電池をベースとするバックアップシステムを装置するなどの工夫を加え、電力網と電圧の周波数を安定化させることで運転予備力の容量最小化とそれにかかるコストの削減を目指すとしています。

イギリスは化石燃料発電からの依存脱却を目指して大規模太陽光発電所と風力発電所を拡大させていますが、これらには出力変動による電力網の過剰な電圧上昇や需給バランスの維持などの課題が残っており、これを解消するためには膨大なコストがかかるものとされていました。今回のEFCCプロジェクトが成功すれば、想定されたものよりも低いコストで課題を解消できるものと見られています。

EFCCプロジェクトには前述のベレクトリック社の他、フランスの重電大手であるアルストム社やイギリスのCentrica社なども参加し、ベレクトリック社は2ヶ所の蓄電システムの設計、設置、運用を、アルストム社は電圧や周波数の変動の監視及び制御システムを、Centrica社は電力網の安定化技術を担当する予定です。

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